食品・消費財世界大手企業が、自社製品で使用する原材料生産での「森林破壊ゼロ100%」を2020年までに達成すると宣言しているが、多くの企業では間に合わない見込みであることがわかった。英紙ロイターが9月28日、報じた。食品・消費財大手や小売大手が加盟する国際的な業界団体コンシューマー・グッズ・フォーラム(CGF)は2010年、2020年までの「森林破壊ゼロ」を誓約。数百社が自主的にコミットを宣言していた。
食品世界大手スイスのネスレは9月28日、自社製品で使用する原材料生産での「森林破壊ゼロ100%」を2020年までに達成するとした自主宣言が達成できない見込みと発表した。但し、2019年初の77%から90%以上には高めることができそうと話した。ネスレは2010年、2020年までの「森林破壊ゼロ」を宣言し、その後さらに基準を上げ「森林破壊ゼロ、泥炭地ゼロ、搾取ゼロ(NDPE)」を同社の責任調達ポリシーに導入。現在、サプライヤーのモニタリングと指導を行っている。
またP&Gは9月29日、同様に2020年までには達成できない見込みと発表した。P&Gは、ヤシの果肉を原料とするパーム油生産での「森林破壊ゼロ」はすでに実現しているが、さらに2020年までにヤシの種を原料とするパーム核油生産での「森林破壊ゼロ」や、サプライヤーに対しても2020年までにパーム油、パーム核油生産で森林破壊をゼロにすることを要求している。
同紙によると、ユニリーバ、ゼネラル・ミルズ、コカ・コーラ、ケロッグ、ペプシコ、マース等も達成できるかについては不明。カーギルも達成は難しいとしているという。
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