小売大手豪コールズは9月14日、豪畜産Mort&Coのグラスデール肥育場と協働し、オーストラリアの肉牛生産でのメタン排出量の大幅削減を進めると発表した。両社は、DSMが展開する同社開発の飼料添加物「Bovaer」の大規模実証に参画し、オーストラリアでは最大規模となっている。
【参考】【オランダ】DSM、飼料添加物「Bovaer」の大規模実証。家畜げっぷのメタン排出を大幅削減(2022年3月28日)
家畜生産者団体ミート・アンド・ライブストック・オーストラリア(MLA)による最新の調査では、牛1頭にBovaerを1日小さじ4分の1杯与えるだけで、げっぷによるメタン排出量を約60%から90%削減できることが明らかになった。従来の調査でも、約30%のメタン排出量削減ができることが分かっており、牛乳1kgあたりの二酸化炭素排出量を10%から12%削減可能とされてきた。Bovaerは2月、EUから飼料への使用に関する承認も得ている。商業用肥育場での大規模実証は、今回がオーストラリア初。
今回の実証は、肉牛9,800頭を対象に展開。コールズからは、分析用の等級付けデータを提供する。牛専門の獣医師および肥育獣医療・栄養コンサルティング豪Bovine Dynamicsが、研究論文を作成し、科学専門誌に研究結果を発表予定。
【参照ページ】Coles leads groundbreaking Australian trial to reduce methane emissions from beef cattle
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