ヨーロッパではサスティナビリティ投資の流れが更に加速することになりそうだ。トムソン・ロイターは9月2日、同社が提供する社会的責任インデックスThomson Reuters Corporate Responsibility Indices(CRI)の一部として、ヨーロッパに特化したSRIインデックス、The Thomson Reuters CRI Europe Indicesの開始を発表した。
投資家は、トムソン・ロイターの保有する一連のESG関連データや分析、ツールを用いて業界、国、地域別にヨーロッパ企業の事業状況を調べることができるようになる。また、このインデックスは企業が発信する定性情報よりも定量情報を重視することで客観性・透明性を維持しており、特定の業界を排除するネガティブ・スクリーニングも実施していないため、より正確かつ多様なベンチマークになっているという。
トムソン・ロイターのStephan Flagel氏は、「世界中でESG投資に対する注目が高まっている中、トムソン・ロイターは投資家が確かな情報に基づく意思決定ができるように、最も包括的かつ透明性のあるインデックスを提供することにコミットしている」と語った。
また、トムソン・ロイターのインデックスや格付の開発を手がけているS Network Global IndexesのJoseph LaCorte氏は「Thomson Reuters CRI Europe Indicesに含まれる全ての株式は、S&P500やMSCI EAFEのような指数の加重平均よりも優れたESG格付を得ていることが保証されており、同インデックスによって投資家はヨーロッパ市場のESGパフォーマンスを測定できるようになった」と述べた。
Thomson Reuters CRI Europe Indicesの運用は7月28日から開始しており、過去のデータは2007年12月31日まで遡って確認可能だ。同インデックスの詳細な情報はThomson Reuters Corporate Responsibility Indicesから。
投資判断材料としてのESGパフォーマンスの重要性は世界中で確実に高まりつつある。今回トムソン・ロイターは新たにヨーロッパに特化したインデックスを発表したが、今後同インデックスが他のインデックスと比較してどのような運用パフォーマンスを見せるのか、期待が集まる。
【企業サイト】Thomson Reuters
【参考サイト】Thomson Reuters Indices
(※写真提供:mkos83 / Shutterstock.com)
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