
グリーンビルディング認証の取得状況は大規模なビルと小規模ビルとの間で大きなギャップがあり、小規模ビルの所有者はグリーンビルディング、エネルギー効率化の取り組みによって大きな差別化を図ることができる。そんな興味深い調査結果がCBREグループおよびマーストリヒト大学から発表された。
CBREとマーストリヒト大学が共同で公表したグリーンビルディングの推進状況に関するレポート"2015 Green Building Adoption Index"によると、米国では50万平方フィート以上のオフィスビルの62.1%がグリーンビルディング認証を受けている(EPA ENERGY STARラベルかUSGBCのLEED認証のどちらか一方、もしくは双方を取得している)のに対して、10万平方フィート以下のオフィスビルでは認証の取得率は4.5%に過ぎなかった。
CBREのグローバルCSR責任者を務めるDavid Pogue氏は「我々の2015年の研究結果により、グリーンビルディングの取り組みは大規模なビルから始まっていることが分かった。逆に、市場の大半を占める小規模なビルはグリーン認証を受けることで同業他社よりも際立った存在になれるチャンスがあると言える」と語る。
2015 Green Building Adoption Indexを都市別にみてみると、グリーンビルディング認証の取得状況ではミネアポリスが約70%で昨年に引き続き全米1位となっており、サンフランシスコ、シカゴ、アトランタ、ヒューストンが続く。また、同調査によると全米の大都市30都市におけるグリーンビルディングの取り組みは引き続き進んでいるものの、その成長速度は減速傾向にあるとのことだ。2014年第4四半期には商業ビル在庫のグリーンビルディング認証取得率は12.1%で、2013年末の13.8%から下落しているという。
この減少トレンドに対し、マーストリヒト大学のNils Kok準教授は「この減少は状況が悪化し始めていることを示すものではなく、認証取得が可能なビル在庫がもう残り僅かしかないことを反映したものだ。加えて、認証取得済のビルの一部は2014年に認証を更新しなかったように思われるが、これも必ずしもビルのエネルギー方針が変わったことを意味するのではなく、ビル所有者や管理者の一部が認証の更新にかかる時間とコストを惜しんだためだ」と語る。
CBREの調査からは、米国ではグリーンビルディング認証が既に広く普及していることが分かるが、未だ小規模なビルについては大きな取り組み余地が残されている。先日ケンブリッジ大学が公表した調査結果(※参考記事「【国際】サステナビリティ評価の高いREITはリターンも大きい。ケンブリッジ調査 」)によると、グリーンビルディングの推進は不動産価値を高めることが分かっている。環境面でも経済面でもプラスの効果が見込めるグリーンビルディングの取り組みは、都市の競争力を高める上でもますます重要性を増していくことが予想される。
【レポートダウンロード】2015 Green Building Adoption Index
【参照リリース】CBRE Study Finds Significant Gap Between Large and Small Office Buildings in Green Adoption in the U.S.
【企業サイト】CBRE
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