【中国】低炭素都市プロジェクト「鎮江モデル」、習近平総書記がパリ会議で熱烈アピール 2016/01/15 最新ニュース

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 習近平共産党総書記は12月7日、開催中の気候変動パリ会議の会場内で中国政府が開催した「中国コーナー」のイベントに登壇し、中国政府が進めている低炭素都市プロジェクトを紹介、パイロットプロジェクト都市の一つである江蘇省鎮江市の取組を「鎮江モデル」として取り上げ活動をアピールした。

 経済発展と重工業産業の進展に伴い環境問題が悪化する中国では、2010年より中央政府の発展改革委員会主導の下で低炭素都市プロジェクトが展開されている。2012年からは「第二次低炭素省区および都市パイロットプロジェクト」がスタート、北京市、上海市、海南省の直轄市および省、石家庄市、秦皇島市、晋城市、フルンボイル市、吉林市、大興安嶺地区、蘇州市、淮安市、鎮江市、寧波市、温州市、池州市、南平市、景徳鎮市、贛州市、青島市、済源市、武漢市、広州市、桂林市、広元市、遵義市、昆明市、延安市、金昌市、ウルムチ市の26市が選ばれている。その中でも注目が集まっているのが習近平総書記も取り上げた鎮江市だ。

 鎮江市は、中国大陸を東西に流れる長江と南北に貫く京杭大運河の交差点に位置し歴史的にも商業都市として発展を遂げた街。清朝の時代にはイギリスとの条約の中で開港をし、イギリス人居留地が置かれていたことでも知られている。2012年にパイロットプロジェクト都市に選ばれて以来、市内の炭素排出メカニズムを解明するため、工場等市内の炭素排出源に合計で1,000以上のセンサー設置を義務付け、炭素排出を測定・管理するためのプラットフォームを構築してきた。とりわけ、工業企業による排出は市内全体の82%を占めており、その中でも48社の主要企業が工業排出の66%を占めているが、以前は排出実態がわからず死角となっていた。今回センサー設置を義務付けたことで、リアルタイムにプラットフォームに数値が伝えられ、炭素排出量を偽って報告することができなくなった。

 プラットフォームにより実態を掴んだ行政当局はこれまで積極的に企業への介入を実施している。当局は排出量の多い企業に対して期限付きでの改善を迫り、設備導入等を迫った結果、すでに6社が改善を実施。一方で改善を怠った90以上の事業者が閉鎖停止に追い込まれた。また、新規企業投資案件においても投資額が数億元に上るものの大規模な炭素排出を伴う10以上の案件に対して設立許可を出さなかった。これらの活動を通じて、2014年の市内全体の炭素排出量の増加率は昨対比で1.92%削減できたという。その他、鎮江市は米国カリフォルニア州とともに低炭素都市に向け協力していく行動計画を締結し、共同で米中低炭素発展研究センターを設立するなどの成果も上げている。

 習近平総書記は低炭素社会に向けた取組において科学技術の発展と行政管理体制の強化を政策の柱としている。昨年1月に施行された強制力の強い新たな環境保護法は行政管理体制強化の具現化策のひとつだ。そして、もう一つのドライバーとなる科学技術の発展においては今年から始まる第13次5ヵ年計画で予定されている環境技術への巨大投資案件の内容が着々と固まってきており、発表内容が注目が集まっている。

【参照URL】“镇江模式”探索中国低碳发展之路

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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