【フランス】世界初の太陽光パネル敷設車道が開通。建設費用が高く批判の声も 2017/01/12 最新ニュース

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 フランス・ノルマンディーの小さな村Tourouvre-au-Percheで、太陽光パネルを敷き詰めた車道が開通した。太陽光発電はこれまで、建物の屋根や広大な空地などに敷設されることが多かったが、使用中の車道に太陽光パネルを敷設したのは世界初だという。2016年12月22日にセゴレーヌ・ロワイヤル環境・エネルギー・海洋大臣が出席して開通式が行われた。

 ワットウェイ(Wattway)と名付けられたRD5路線上のこの道路には、1kmに2,800m2の太陽光パネルが敷設されており、1日当たり約2,000車の走行が予測されている。敷設された太陽光パネルは、事前に同国内4ヶ所の駐車場で試験導入されているが、道路敷設時の発電性能としては今後2年をかけてテストを行う。順調に行けば、3,400人が住むこの村の街灯分に相当する電力が太陽光により十分に賄える。建設は巨大電子通信グループ、ブイグ(Bouygues)の系列企業、コラス(Colas)が担った。敷設費用として国税が500万ユーロ(約6億1,000万円)投じられた。

 コラスによると、このパネルは高密度シリコンシートを含有する樹脂で覆われており、重量物運搬車(HGVs)を含む全ての車両の重量に耐えられる強度をもっているという。同社は、他にも同国と海外から半々ずつ道路上に太陽光パネルを敷設する約100プロジェクトを受注しており、今後パネルの製造コストを削減していきたいと述べている。

 ロワイヤル大臣は、今後5年間でフランス中の全ての高速道路1,000kmごとに1カ所のパネル敷設を行う方針を表明している。同国には合計100万kmの道路があり、それぞれに1kmのパネルを敷設すれば合計1,000kmということになる。とはいえ平面に設置されるパネルは、屋根のように傾斜のある場所に設置されるパネルより発電効率が良くないことは既に確認されている。また、フランス北西部に位置するノルマンディーは年間の日照日数も約50日と少ない。そのため、建設費の高さや気候条件、平面敷設という手法において、今回の事業への税金投入は不適切ではないかという批判も出ている。

 今回の自動車用道路に先駆けて、2014年11月にはオランダのクロメニ―(Krommenie)で、太陽光発電パネルを敷き詰めた自転車専用道路70mにが開通し、平均的な家族の1年分の消費電力に相当する3,000kWhの電力を創出している。自転車専用道路は車道に比べ強度面の要求レベルが低いこともあり建設費用は300万ユーロ(約3億7,000万円)とフランスのワットウェイに比べ安く抑えられている。しかしそれでも、300万ユーロは52万kWhの電力購入量に匹敵するものであり、やはり価格面で批判の声が上がっている。

 英紙インディペンデントは今回のフランスでの事業について、太陽光電池の主成分であるシリコンの価格がこの10年で大幅に値下げされているにも拘わらず、コストが非常に高いと述べている。ロンドン大学インペリアル・カレッジの物理学研究員Piers Barnes氏は、同紙の取材に対し、「コストと耐久性という2つの課題が太陽光電池パネルの伸展を妨げている」と語ったという。

【参考ページ】World’s first solar panel road opens in Normandy village
【参考ページ】World’s first solar highway opens in France
【参考ページ】World’s first solar panel road opens in French village
【参考ページ】World’s first solar cycle lane opening in the Netherlands

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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