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【フランス】アクサ、石炭関連企業ダイベストメントと損害保険サービス停止を発表。天候保険の提供も

 保険世界大手フランスのアクサの運用子会社アクサ・インベストメント・マネジャーズは4月25日、今年6月30日に石炭関連事業が売上の50%以上を占める企業から投資引揚げ(ダイベストメント)を実施することを発表した。気候変動対応を進めるため、気候変動への悪影響が大きい石炭に対する投資を引き揚げる。但し、インデックス運用やファンド・オブ・ファンズ(FOFs)運用で投資している分はダイベストメントの対象外とする。

 アクサ・インベストメント・マネージャーズは、ESG投資に積極的な運用会社の一つ。2008年にはクラスター爆弾など問題性の大きい武器関連企業について、2014年にはさらにパーム油やコモディティ関連企業に対する投資ポリシーを制定。今回の石炭関連企業からのダイベストメントもその一環。ダイベストメント対象の詳細定義は、石炭採掘が売上の50%以上を占める資源採掘企業と、石炭火力発電が売上の50%以上を占める発電事業者。親会社のアクサも、これらの企業に対し、投資引揚げ(ダイベストメント)だけでなく、「例外的な場合を除き」原則損害保険サービスの提供も停止する。同社は、これらの活動を、受益者の長期的利益を保護するための適切なスチュワードシップ行動を確保するためとしている。

 さらにアクサは4月20日、気候変動対策の一つとして、再生可能エネルギー事業者向けの新たな保険を創設したことを発表した。再生可能エネルギーは、天候条件により発電量が大きく変動。同様に水力発電でも、豪雨や洪水により発電量が低下するリスクがある。今回アクサが発表したのは、これらのリスクをカバーする「パラメトリック保険」と呼ばれるタイプの保険。パラメトリック保険は、日射量、風速、降水量など気象変数(パラメータ)による発電量の低下量に対し、個別の環境に応じた一定の条件を設定。この条件を超える事態が発生すると、保険加入者に対して保険が支払われる。条件設定は、過去の天候情報と発電量情報の関連性をアクサの専門家が分析し、その都度判断するが、衛星画像を用いることで、世界中のあらゆる場所で利用可能になっている。

 アクサはこの「パラメトリック保険」をガス・エネルギー企業にも適用していく考え。天候データと事業リスクを結びつけていくことで、冷夏や暖冬などエネルギー消費量が減少する際にガス・エネルギー企業が被る売上低下をカバーできるようにしていく。アクサは将来的には、パラメトリック保険をあらゆる事業の天候リスクに資するものにしていきたいと語っている。

【参照ページ】AXA Investment Managers divests from companies most exposed to coal
【参照ページ】AXA develops innovative parametric insurance for renewable energy producers

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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