英個人投資家協会(ShareSoc)と英株主協会(UKSA)は3月19日、英銀行大手ロイヤルバンク・オブ・スコットランド(RBS)が2018年の株主総会決議事項の中に、「株主委員会(Shareholder Committee)」の設置提案を盛り込むことを正式に認めたと発表した。株主委員会は、コーポレートガバナンスを強化するために、株主代表を中心に構成される機関で、取締役に重要案件の助言を行うことができる。ShareSocとUKSAは長年、各企業に対し株主委員会を設置するよう要望してきていた。
株主委員会は比較的新しい概念。法定の委員会ではないが、取締役会に対しる監督を強化するために企業が正式に設置する機関。ShareSocによると、株主委員会が取り扱う内容は、取締役指名や取締役報酬に関する取締役会への助言、重要な企業戦略に関する株主視点からの取締役会への助言、内部の監査役や監査法人の指名に関する取締役会への助言、アニュアルレポート等の株主報告、株主総会決議での推奨判断の提供。環境・社会の機会・リスクに関する助言も扱う。株主委員会の委員は、機関投資家株主の代表者、個人投資家を代表しShareSocとUKSAが提案する代表者、審議内容を共有するため取締役数名、そして他の重要なステークホルダーの代表者で構成する。
株主委員会はスウェーデン企業で導入実績があるが、今回RBSが設置すると英国として初の導入企業となる。導入には株主総会で75%の賛成が必要。ShareSocとUKSAは、RBS株主に賛成を呼びかけている。RBSは、2008年からの世界金融危機に際し、英国政府から公的資金の注入を受け、現在、英国政府100%出資の管理会社「UKフィナンシャル・インベストメンツ」がRBS株式の70.48%を保有している。そのため英国政府の判断が決議を左右する。
【参照ページ】RBS Confirms Shareholder Committee Resolution will be put to AGM Vote
【株主提案】Special Resolution
【参照ページ】Shareholder Commitees
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