
米連邦最高裁判所は2月27日、世界銀行グループの国際金融公社(IFC)に対し、インドでの石炭火力発電建設プロジェクトへの融資に関し環境基準を満たしていないと現地住民が訴えた裁判で、判事7対1でIFC側の主張を退け、下級審に差し戻した。世界銀行グループは本部を米ワシントンDCに置くが、1945年制定の米国際組織免責法の対象機関であり、IFC側は米国の裁判所ではIFCを裁く権利がないという裁判権免除を主張していた。しかし、連邦最高裁は、IFCの主張を却下した。
今回の事件は、2008年にIFCが4,500万米ドル(約50億円)を融資したインド・グジャラート州のタタ・ムンドラ石炭火力発電所建設に際し、IFCの規定では環境基準をクリアしなけばならないにもかかわらず、実際には基準を満たしていなかったというもの。現地の漁師や農家が米連邦裁判所に2015年、集団訴訟を起こした。
国際機関に対しては、各国の裁判権免除に関する法規制により、裁判所で裁かれない権利が認められている。しかし今回、環境基準に関する内部規定等の違反について米連邦最高裁判所が裁判権免除を認めなかったことで、今後米国に本部を置く国際機関では民事裁判の活路が見出された。関係者からは、これにより今後、国際機関に対する環境訴訟が増えるという見方が出ている。
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