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【国際】UNEP総会、SDGs達成には革新的手法必要と閣僚宣言採択。気候化学規制強化は見送り

 国連環境計画(UNEP)は3月11日から15日、ナイロビの本部で第4回総会を開催。170ヶ国以上から閣僚を含めた約4,700人が出席。閣僚宣言では、国連持続可能な開発目標(SDGs)での目標を達成するためには、これまでの連続ではなく、革新的なアプローチが必要となると表明した。しかし、UNEPを気候工学(ジオエンジニアリング)に関する監督機関とする提案については、反対国が出たため、見送られた。

 気候工学(ジオエンジニアリング)とは、科学の力を用いて地球環境を人工的に操作し、気候変動を抑える取り組み。具体的には、太陽放射管理(SRM)と二酸化炭素除去(CDR)の2つが挙げられる。SRMは、大気中に化学的な膜層を形成し太陽光を宇宙空間に反射させて、地球の温暖化を防止しようというもの。一方CDR、大気中の二酸化炭素をファン等で回収するものや、海洋鉄散布を散布し水生生物の光合成を人工的に促進し炭素固定を行う手法等が研究されている。特に、生物の機能を用いて炭素を固定し、それを炭素固定・貯蔵(CCS)技術で地中に埋める「BECCS」の研究は進展していると言われる。

 しかし、気候工学に関しては批判の声もある。実際に気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の「1.5℃特別報告書」では、SRMとCDRの双方に対し、予見性が低くリスクが高いと否定的な見方を示している。そのため、スイス、ミクロネシア、セネガル、ニュージーランド等12ヶ国は、各国に気候工学に関する研究、リスク、ガバナンスに関することを義務付け、UNEPが世界的な地球科学の規制機関とする提案を行った。しかし、米国、サウジアラビア、ブラジルが強く反対し、全会一致とならず最終的に見送られた。

【参照ページ】World pledges to protect polluted, degraded planet as it adopts blueprint for more sustainable future

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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