米ESG投資分野アドボカシーNGOのCeresは10月30日、食品世界大手40社の水マネジメントを評価したランキングを含む報告書「Feeding Ourselves Thirsty」の2019年版結果を発表した。同ランキングは2015年に開始、2年毎に実施。今年で3回目。首位はユニリーバ。同報告書は、食品大手は貴重な真水の消費量を削減するため、水マネジメントを強化する必要があると改善を促した。特に、気候変動は水利用を悪化させることを警戒している。
今年のランキング上位5社は、ユニリーバ、ネスレ、ゼネラル・ミルズ、コカ・コーラ・カンパニー、ペプシコの順。いずれも70点以上のスコアを採っており、60点以上の企業は他にも、ディアジオ、ダノン、ケロッグ、マース、モルソン・クアーズがある。一方、30点以下の企業は18社あった。日本企業は、米国市場での存在感が小さく、対象となっていない。Ceresの活動は、機関投資家が支援しており、ランキングが企業評価に影響を与える可能性がある。
前回との比較では、水リスクに対する取締役会監督や、事業での水消費量削減目標設定、自社事業だけでなく農業サプライチェーンまで含めた水リスクアセスメントで著しい改善が見られた。高得点を取得した企業は、水リスクが大きな経営リスクとなっていると捉えていた。しかし、77%の企業が、企業報告の中で水リスクは重要としているものの、40社の平均スコアは38。具体的なアクションが足りないと苦言を呈した。
【参照ページ】New Ceres report calls on major food companies to use vanishing water resources more efficiently
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら