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【国際】WWF、気候変動による生態系サービス損失額試算。現状のままで1084兆円のGDP損失

 世界自然保護基金(WWF)は2月14日、気候および生態系の危機への不対応に伴う経済損失を分析したレポートを発表。迅速な対応が講じられない限り、保守的に見積もっても2050年までにGDP換算で9.87兆米ドル(約1,084兆円)の損失に繋がるとした。

 同研究は、WWF、「Global Trade Analysis Project」、「Natural Capital Project」の協働で実施。140カ国を対象に、「Business-as-Usual」、「Sustainable Pathway」「Global Conservation」の3シナリオの分析を行った。

 Business-as-Usual(BAU)シナリオでは、従来型の生産・消費慣行が継続することを想定。年間の経済コストは3シナリオ中最大となり、米国GDP830億米ドル、日本GDP800億米ドル、英国GDP210億米ドルの損失が毎年発生するとした。さらに、生態系サービス衰退は、均一には影響せず、GDPに占める年間棄損額の割合は、マダガスカル(4.2%)、トーゴ(3.4%)、ベトナム(2.8%)等で最大になると予測した。2050年までの累計では9.87兆米ドルの損失となる。

 Sustainable Pathway(SP)シナリオでは、現在のパリ協定の各国自主目標(NDC)が実現されるシナリオ。2050年までに世界全体で毎年GDP1,290億米ドルの損失に繋がる模様。2050年までの累計損失は2.6兆米ドル。

 Global Conservationシナリオでは、Sustainable Pathwayシナリオに加え、生態系保護や復元に向けたさらなる政策が実施されることを想定。世界のGDPは、2050年までに年間110億米ドルのプラスとなるとした。また、Business-as-Usualシナリオで最大の損失を被る低所得国についても、同シナリオでは、より良い土地利用計画や土地の保護、農業拡大の制限等により、最大の利益を得ることが可能だとした。累計では2,320億米ドルのプラス。

 今回発表のレポートは、生態系サービスのうち「受粉」「沿岸保護」「水供給」「森林保護」「水産資源」「炭素吸収」の6つのみを対象とした非常に保守的なもの。たとえば土壌は、炭素貯蔵、窒素保持、水分調整、農業生産など、多数の生態系サービスを提供するが、地球全体の土壌品質に関するデータは2020年に利用可能となる予定。同データの精緻化に伴い、ネガティブインパクト予測は悪化し、対策を講じた場合のメリットも増大する可能性がある。

 WWFは現在、自然資本と多くの生態系サービスの価値が過小評価されているとして警鐘を鳴らすと共に、今後政策決定者と企業の意思決定に自然資本の価値を組み込むよう呼びかけた。

【参照ページ】GLOBAL FUTURES REPORT

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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