ドイツ銀行は5月12日、サステナブルファイナンスに関する同社初の定量目標を発表した。2025年末までにESG投融資を合計2,000億ユーロ(約23兆円)実施すると表明した。サステナブルの定義では、EUタクソノミーに準拠しつつ、EUタクソノミーが対象としていない分野では、独自基準を策定し公表する。
今回の発表した、2,000億ユーロの定量目標は、ドイツ銀行としての融資、グリーンボンド、ソーシャルボンド、サステナビリティボンド発行の主幹事、同社のプライベートバンク部門での運用資産を対象としたもの。運用子会社のドイチェ・アセット・マネジメントでもESG投資で700億ユーロ(約82兆円)を運用しているが、この金額はカウントの対象外と位置づけた。
同社は今回、2020年だけでグリーンボンド、ソーシャルボンド、サステナビリティボンドの主幹事で発行案件22件で合計35億ユーロを手掛けているアピール。主幹事ランキングでも世界10位と誇った。今後は、同社としても初のグリーンボンドを発行していく考えで、すでにISS ESGからフレームワークについてのセカンドパーティ・オピニオンを得た。
自社事業の電力でも、現在80%の再生可能エネルギー比率を、2025年までに100%にする。
一方、ドイツ銀行の定量目標のカウント対象外とはなったが、ドイチェ・アセット・マネジメントは同日、同社が管理している債券上場投資信託(ETF)3本について、ESG型に変更すると発表した。
変更対象となったのは、「Xtrackers Emerging Markets Bond - Interest Rate Hedged ETF(EMIH)」「Xtrackers High Yield Corporate Bond - Interest Rate Hedged ETF(HYIH)」「Xtrackers Investment Grade Bond - Interest Rate Hedged ETF(IGIH)」の3本。各々新たに「Xtrackers J.P. Morgan ESG Emerging Markets Sovereign ETF(ESEB)」「Xtrackers J.P. Morgan ESG USD High Yield Corporate Bond ETF(ESHY)」「Xtrackers Bloomberg Barclays US Investment Grade Corporate ESG ETF(ESCR)」となった。
同社は他にもESG型ETFを3本管理しており、合計の運用資産総額は18億ユーロ(約2,100億円)。
【参照ページ】DWS Group Expands ESG ETF Offerings
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら