オランダ気候変動推進NGOのFollow Thisは5月、エネルギー大手ロイヤル・ダッチ・シェルとエクイノールに対し、株主総会に向け提出していた気候変動株主提案の投票結果を発表した。ロイヤル・ダッチ・シェルでは賛成を14.4%、エクイノールでは27%を獲得。前年度から2倍以上に増えたと勝利宣言を行った。
Follow Thisは、両社に対し、短期、中期、長期の二酸化炭素排出量削減目標をパリ協定を遵守する水準で設定することを要求するもの。両社はいずれも、今年に入ってから自主的に二酸化炭素排出量削減目標を設定し、Follow This等の株主提案に対抗する措置を実施。同時に、Follow Thisの株主提案に対しては「不必要」とし、他の株主に対し反対票を投じるよう推奨していた。
【参考】【オランダ】シェル、2050年カーボンニュートラル宣言。Climate Action 100+がエンゲージメント(2020年4月17日)
【参考】【ノルウェー】エクイノール、2030年までのCO2排出量40%減表明。2040年、2050年目標も(2020年1月9日)
Follow Thisは毎年同様の株主提案を出しており、ロイヤル・ダッチ・シェルでは、2018年には賛成票が5.5%だが、今年は14.4%に増加。エクイノールでは、2019年の12%から今回は27%にまで増えた。
エネルギー大手に対しては、機関投資家の気候変動イニシアチブClimate Action 100+も積極的にエンゲージメントを実施している。Climate Action 100+は、エネルギー大手が受け入れやすい条件での目標を設定を促し、徐々に強化していくアプローチを採っているのに対し、Follow ThisやShareActionはそれでは甘いとし、最初から厳しい目標を設定することを要求している。
【参考】【国際】ShareAction、シェルの役員報酬株主総会決議に反対するよう要請。BPにも棄権。報酬制度不十分 2020/04/30
【参照ページ】Support for Follow This climate resolution Shell more than doubles to 14.4%
【参照ページ】27% for Follow This climate resolution at Equinor
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