東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国の経済相は5月29日、オンライン会談を実施。新型コロナウイルス・パンデミックへの対策と経済復興で緊密に連携していくことを確認した。
同会談では、中国側は、パンデミックでASEANの官民が中国に対して実施した資金・物資両面での支援に感謝を表明。また、ASEAN側は、中国が医療チームや医療用具を提供してくれていると謝意を伝えた。また今後の対策でも、技術、情報、ナレッジを相互に共有していくことを約束した。双方は、特に後進国での医療や生活の支援を強化していくと表明した。
経済関係では、中国ASEAN自由貿易協定(ACFTA)が地域の経済成長を加速させると指摘し、双方向の貿易と投資を増やしていくことで合意。非関税障壁の撤廃も含めた自由貿易の撤廃に向けた取り組みで連携することを再確認した。また同地域及びグローバルでのサプライチェーンの維持のため、貿易と投資の自由アクセスをパンデミック下でも維持することで合意した。
一部の先進国から安全保障を理由とした保護主義の動きが出ている中、今回の会談では双方は、中国が主張している世界貿易機関(WTO)の下での開かれた自由経済を連携して維持していくことでも合意した。
またASEANは6月4日、日本、中国、韓国を交えたASEAN+3経済相会談をオンラインで実施。同様に、貿易と投資の自由アクセスをパンデミック下でも維持することで合意した。その上で、ASEAN+3が重視する「サプライチェーン連結性向上での協調」に関する合同研究を行い、パンデミック後にもサプライチェーンの連結性を深めていくことを確認した。また、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の年内での合意を再確認した。
【参照ページ】ASEAN-China Economic Ministers’ Joint Statement on Combating the Coronavirus Disease (COVID-19) and Enhancing ACFTA Cooperation
【参照ページ】ASEAN Plus Three Economic Ministers’ Joint Statement on Mitigating The Economic Impact of The COVID-19 Pandemic
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