米航空大手各社が、新型コロナウイルス・パンデミックで減少している大西洋横断便の旅客数増に向け、独自の感染検査を開始した。ボランティアを募り、感染及び予防に関するデータを収集し、米政府と英政府との交渉に活用する考え。
現在英政府は、入国者全員に対し、14日間の隔離措置を義務化。そのため、航空大手にとってドル箱だった米国と英国の横断便の旅客者数が大幅に減少している。今回の措置は、強固な感染予防策を実験することでデータを収集し、隔離措置が不要となる体制を構築することが狙い。
航空大手の中では、まず、ユナイテッド航空が10月29日、実験開始を発表。11月16日から12月11日まで、米ニューアーク・リバティ国際空港から英ロンドン・ヒースロー空港への一部の便で、2歳以上のボランティア旅客者の航空券を無料にし、搭乗の3日前までと、空港で搭乗日当日に2回感染検査を実施。感染予防の効果を確認する。この体制で感染防止を示すデータが得られれば、英政府の隔離措置を不要にするよう交渉していく。
同じくアメリカン航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、及び両社が加盟をリードするワンワールドも11月17日、ダラス・フォートワース国際空港、ニューヨーク・ジョン・F・ケネディ国際空港、ロサンゼルス国際空港から英ロンドン・ヒースロー空港への一部の便で、ボランティア旅客者による検査実証飛行を行う。こちらの感染検査は、搭乗の72時間前までと、搭乗日当日空港での2回は必須で、オプションとして着陸後3日後にも検査が受けられる。
米航空大手は、自ら法規則の範囲で、自ら実証実験を開始し、経営難の状況に活路を見出す方向へ動く。
【参照ページ】United Airlines Launches World's First Free Transatlantic COVID-19 Testing Pilot
【参照ページ】American Airlines, British Airways and oneworld Launch Transatlantic COVID-19 Testing Trial
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら