飲料世界大手デンマークのカールスバーグは11月25日、スイス・ラインフェルデンのフェルトシュロッセン醸造所からの輸送で、自動車世界大手仏ルノーの26tEVトラック20台を、2021年3月から投入すると発表した。同社配送センター12ヵ所から100%電気自動車(EV)での輸送が開始される。
フェルトシュロッセン醸造所からの輸送は、可能な限り鉄道輸送を利用。商品輸送の60%を占める。2020年春には、鉄道輸送網を拡張し、物流センター15ヵ所中12ヵ所は、鉄道輸送が可能だという。
その他スイス全土2.5万ヵ所への輸送については、最も環境負荷の低い輸送方法を採用。車両120台での輸送を行っており、段階的に電気自動車(EV)に切り替える。
またカールスバーグは11月24日、インド・スンダルバンスの4,000市町村で清潔な飲料水を作るため、世界初太陽熱による浄水システムを開発したスタートアップ英Desolenatorとパートナーシップを締結した。両社は、太陽熱と太陽光を活用し、1日2万lの清潔な飲料水を作り出す淡水化プロジェクトを実施。2021年中旬に完成予定。
Desolenatorの浄水システムは、100%太陽光発電で、熱および電気エネルギーを収集し、水を蒸留。最も複雑な水源から高品質の水を作り出し、環境に損害を与えることなくコミュニティにポジティブインパクトを与えることができる。
プロジェクトを展開するスンダルバンスは、気候変動と水不足の影響を強く受ける地域。2020年には、新型コロナウイルス・パンデミックに加え、サイクロンの被害を受け、一部地域にトラックでの水の輸送が行われた。カールスバーグは醸造所の水の使用量を削減だけでなく、醸造所周辺の共有水資源保護も推進。同社コルカタ醸造所近郊の同地域は、世界自然保護基金(WWF)の評価に基づき、最も水リスク対応優先度の高い水域として特定された。
同社は、人々の水へのアクセス方法を理解することがプロジェクト成功の鍵だと強調。水・衛生分野の国際NGOウォーターエイドやスンダルバンス社会開発センター、英ストラスクライド大学、オランダ企業庁と協働し、コミュニティ主導の流通モデルを設計した。
地域需要に合わせ設計した流通モデルは、女性起業家の雇用を創出し、コミュニティを強化。清潔な飲料水の長期供給を可能にし、健康、教育、収入創出、農村部の女性強化等、国連持続可能な開発目標(SDGs)を実現するための基盤が整うとした。
【参照ページ】Feldschlösschen receives the first of 20 new 26-tonne electric trucks
【参照ページ】Carlsberg Group announces innovative partnership to protect shared water resources in India
【画像】Carlsberg
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