持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)は12月14日、6社で構成する「ソフト・コモディティ・フォーラム(SCF)」から、2020年度の進捗レポートを発表した。
SCFは2019年2月に発足し、コモディティ作物のサステナビリティ向上に関する共通の目標を設定し、定期的に進捗レポートを開示している。CSFは現在、カーギル、ADM(アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド)、バンジ、中糧集団(COFCO)の商社子会社COFCO International(中糧国際)、ルイ・ドレフュス、バイテラ(旧グレンコア・アグリカルチャー)の6社で構成。最初のテーマとして、ブラジルのカンポ・セハードでの大豆生産を最優先課題と位置づけている。
SCFは2019年6月に、2018年にカンポ・セラード調達した大豆流通割合を6社各々が測定して開示。2019年12月には、環境破壊の懸念の高いカンポ・セラード地区の25自治体からの直接調達分のうち95%以上でトレーサビリティを確保することにコミットしていた。今回発表の進捗レポートでは、1年間が経過し、6社ともに目標を上回る100%のトレーサビリティを確保したことがわかった。
過去1年間のアクションでは、CSFは地元のパートナーとのパートナーシップを強化し、現地の生産農家とのエンゲージメントを実施。すでに開拓済みの既存の大豆農地での持続可能な生産の徹底と、残っている自然森林の保護に関する主要な課題と機会の把握を行った。これにより今日までにSCFとして、121の生産者にリーチすることができた。
2021年に向けては、エンゲージメントから得た知見を共有するためのレポートを前半に発行する予定。さらに全てのステークホルダーに対するプラスのインパクトを出し続けていくための仕組みづくりを、地元の関係者等と協働しながら構築していくという。また、定期的にリスク分析を更新し続けていくことの必要性も感じており、リスク特定の手法も見直していく。
【参照ページ】Soft Commodities Forum Progress Report, December 2020
【参照ページ】Major agribusiness companies disclose 2020 targets
【参照ページ】Soft Commodities Forum members publish first common reports on soy supply chains
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