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【EU・インド】首脳会談、グリーン成長や貿易促進、繁栄した民主主義で共同声明。関係深化

 EUとインド政府は5月8日、オンライン首脳会談を開催した。EU側からは、シャルル・ミシェル欧州理事会議長(EU大統領)、ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長、ジョセップ・ボレルEU外務・安全保障政策上級代表(EU外相)、EU加盟国首脳が出席。インド側はナレンドラ・モディ首相が出席。首脳会談後の共同声明では、「新型コロナウイルス及び次のパンデミックへの対策」「グリーン成長」「貿易・コネクティビティ・テクノロジーでのインクルシーブな成長」「安全で繁栄した民主主義世界」の4分野で合意した。

 今回のEU印首脳共同声明の最大の柱は、「コネクテッド・パートナーシップ」を打ち出したことにある。同パートナーシップでは、EUとインドだけでなく、アフリカ、中央アジア、インド太平洋までを包含した形で、透明性、インクルージョン、ルールの3つを重視した「コネクティビティ」を実現することを標榜。中国への対抗意識を強く打ち出した。

 具体的には「デジタル」「交通・輸送」「エネルギー」「人的資本」の4つの分野で、インフラ構築に民間投資を呼び込みながら持続可能な成長を実現することを謳った。

 デジタルでは、インドでのスマートシティ構想「CITIIS(City Investments to Innovate, Integrate and Sustain)」をEUが支援するとともに、インドのコチでの医療センターへの協働ファイナンス、EUインド・デジタル投資フォーラムの開催、地球観測衛星のEUのガリレオとNavICを連携した早期警戒システムの構築、宇宙研究機関でのEUインド連携等を掲げた。

 交通・輸送では、インド大都市圏への鉄道ネットワークの建設でEU、ドイツ、フランスから35億ユーロ(約4,600億円)を支援するとともに、EUインド航空サミットを開催するなどフライト接続も強化する。

 エネルギーでは、EUがインドの主要都市部で官民パートナーシップ(PPP)型のエコ都市建設を支援するとともに、ドイツはインドで7,700kmの送配電整備に17億ユーロ(約2,200億円)を支援する。再生可能エネルギー発電、省エネ、スマートグリッドでも支援を強化する。グリーン成長については、「EUインド・クリーンエナジー・気候パートナーシップ」で今後内容を固める。

 人的資本では、EUの長期予算「Horizon 2020」のマリー・キュリー・アクションズ(MSCA)でインド研究者1,700人に助成しEU域内に招聘、EUインド・イノベーション・パートナーシップで100件の事業を共同でインキュベート等を行い、インド人の教育支援とEUの米中に対する競争力強化をつなげ。

 通商分野では、EU印自由貿易協定(FTA)に向けた協議を開始することや、双方の市場開放、投資保護協定、WTO改革、規制の協調で合意し、貿易・投資ハイレベル対話会合を通じて、進捗を進めていくことを約束した。

【参照ページ】Principles, Partnership, Prosperity: EU and India launch collaboration on sustainable connectivity

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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