世界経済フォーラム(WEF)は9月23日、製造業の次世代リーダー・プログラム「NGIL(新世代産業リーダーズ)」を発足した。グローバル企業50社が、NGILプログラムに対する支援をすでに表明した。
同プログラムの背景には、製造業に関する危機感がある。製造業では、労働力の高齢化、急速に進化する技術とスキルのニーズ、サステナビリティとパーパスへの注力を求める圧力、ジェンダー・ダイバーシティ、評判の問題、予測不可能な事業環境等の課題に直面しており、リーダーシップの新たなパラダイムが必要とされていると指摘。そのためには、次世代のリーダーが、将来を見据えた戦略立案、技術革新の活用、移行の実行、サステナビリティと事業の回復力の向上、地域や国の経済発展の促進、業界レベルの協力関係の促進などのスキルを身につける必要があるとした。
同プログラムは、WEFのプログラム「Shaping the Future of Advanced Manufacturing and Value Chains」が、「Shaping the Future of Energy, Materials and Infrastructure」との協力を得て、発足した。発足企業は、アップル、エアバス、ヘンケル、HP、ジョンソン&ジョンソン、シュナイダーエレクトリック、DHL、フォルクスワーゲン、スタンレー・ブラック&デッカー、セメックス等。
今回のプログラムでは、20カ国以上の企業50社から、若手リーダー100人を派遣し、研修を実施する。指導内容は、各分野のリーダーからの啓発、お互いのネットワーキング、イノベーションアイデアの共同創出の3つを行う。100人のメンバーの半数は女性。
研修に加わった企業は、発足企業の他、メルク、Midea(美的集団)、Sany(三一重工)、Minsur、ペトロブラス、ペトロナス、PTT、レプソル、DSM、サウジ基礎産業公社(SABIC)等。日本企業はゼロ。
【参照ページ】50 Firms Collaborate to Champion Next Gen Careers in Industry
【参照ページ】New Generation Industry Leaders
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