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【日本】日本製鉄、トヨタ自動車と宝山鋼鉄を特許侵害で提訴。日本の産業界の未来に暗雲

 日本製鉄は10月14日、トヨタ自動車と中国の宝山鋼鉄に対し、無方向性電磁鋼板に関する同社の特許権を侵害したとして、東京地方裁判所に損害賠償請求訴訟を起こした。またトヨタ自動車に対し、同社の電動車の製造販売の差止仮処分も求めた。

 電磁鋼板とは、鉄の磁気特性を著しく高めた「高機能材料」で、電動車の振動モータの鉄心にも使用されている。特に、無方向性電磁鋼板は、特定の方向に偏った磁気特性を持たないよう、鋼板の面内でできるだけランダムに結晶方位をコントロールした鋼板で、トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」にも採用されてきた。一方、トヨタ自動車は、近年、宝山鋼鉄からも無方向性電磁鋼板の調達を開始していた。

 日本製鉄は今回、特許侵害で両社と協議をしてきたが、不調に終わったため、法的手段に出たと説明。双方に対し各200億円の損害賠償を求めた。

 日本製鉄は10月13日には、自動車の軽量化に寄与する高張力鋼板(ハイテン)の適用拡大に向け、難成形部品への超ハイテン材の適用を可能とする同社独自開発の新プレス工法「せん断成形工法(NSafe®-FORM-SS)」が自動車メーカーに採用され、世界で初めて、難成形部品であるフロントサイドメンバーへの強度1180MPa級ハイテンの採用が実現したと発表したばかりだった。

 日本製鉄とトヨタ自動車は、日本の産業界を支える両雄。しかし、製鉄の脱炭素化技術開発のためのコスト負担で、日本製鉄が供給先の企業にも負担を要求したことで、昨今関係が大きく悪化してきている。

【参照ページ】当社無方向性電磁鋼板特許に関する訴訟の提起について
【参照ページ】難成形部品への超ハイテン材適用を可能とする新プレス工法「せん断成形工法(NSafe®-FORM-SS)」が自動車メーカーに採用

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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