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【スウェーデン】政府、使用済み核燃料最終処分場の建設を認可。30年越しの決定

 スウェーデン政府は1月27日、原子力発電所を保有する電力会社4社で構成する放射性廃棄物処理企業SKBに対し、オスターマルム市フォースマークに使用済み核燃料の最終処分場を建設し、オスカーシュハムンにカプセル化プラントを建設することを認可した。

 最終処分場建設プロジェクトは、投資額が約190億スウェーデンクローネ。約1,500人の雇用を創出する予定。予算は、核燃料廃棄物基金のプール資金が活用される。工期は約10年。フォースマークの最終処分場の深さは500m。トンネルシステムの総延長は60km以上。面積は3km2から4km2

 SKBは、スウェーデン国内外の大学、研究機関、高等教育機関の専門家と協力し、40年以上にわたって最終処分場の技術を研究開発してきた。最終処分の方法は、土地環境裁判所が施設の条件を定め、スウェーデン放射線安全局が、原子力活動法に基づく認可条件を決定。全ての認可が得られて初めて建設が開始される。

 今回の最終処分地決定までには、開始から30年を要した。まず、1992年にスウェーデン政府は全ての地方自治体に対し候補地選定への参加を呼びかけることから始まった。地質学、水文学、生態学、社会的影響党、5年間にわたる総合調査を敢行。フォースマークの実地調査では、約800の科学報告書が作成され、25本のコア付きボーリング孔が深さ1,000mまで掘削された。ドリルコアサンプルは合計で16kmにも達した。

 最終処分場の建設工程が全ての終了するのは、2080年代とみられている。約60kmのトンネルからなり、使用済み核燃料を梱包した6,000個以上のカプセルを収容できる。

 スウェーデンでは、バルト海の海底から50mの場所に、短寿命放射性廃棄物の処分場が1988年にオープン。銅処分場の延長申請が2014年に提出され、スウェーデン放射線安全局、土地環境裁判所、オスターマルム市の承認を経て、2021年12月に政府が認可している。

 今回の決定に際し、同様に、地下最終処分場の建設を望む英政府は、歓迎の意を評した。

【参照ページ】The Government approves SKB’s final repository system
【参照ページ】Swedish Government approves plans for underground repository for spent nuclear fuel

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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