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【日本】花王、陸運からRORO船での海上輸送へ一部転換。ドライバー負担減とCO2削減

 花王は10月14日、製品の海上輸送でトラックの貨物部分のみを運搬するRORO船を活用し、トラックドライバーの負担軽減と二酸化炭素排出量削減を実現すると発表した。和歌山工場から首都圏への輸送が対象。6月からの実証期間を経、10月から毎週土曜日の定期航路として稼働する。

 通常、トラックから貨物船への荷物の移動では、コンテナを釣り上げて船に乗せるガントリークレーンが必要。しかし、今回のアクションでは、同社の和歌山工場から約1kmの和歌山下津港で、製品を積載したトレーラーを大王海運が運行するRORO船にそのまま入船。ドライバーは船内で運転車両を切り離して下船し、トレーラーのみを千葉中央港へ海上輸送する。千葉中央港に到着後は、別のトラックドライバーが運転車両をトレーラーに連結し、千葉県(沼南)、埼玉県(岩槻)、東京都(八王子)、神奈川県(川崎)の物流拠点へ輸送する。

 一般的なRORO船では、運転車両部分も含めて積載し、目的地の港まで移送した上で、下船される手法をとっている。しかし、その手法だと、ドライバーもともに乗船する必要が出てきたり、コンテナのみを積載する場合に比べ、積載量や航行中の二酸化炭素排出量の面で不利となる。そこで今回、トレーラーのみを積載する手法を採用した。これにより、同社は従来の陸運と比べると、トラックドライバーの人手不足にも対応できるようになった。

 コスト面では、今回のアクションでは、一部輸送ルートで運送費用増が見られたものの、二酸化炭素排出量1tあたり18,500円のインターナルカーボンプライシングのもと、同社は実施判断に至った。

 和歌山下津港から千葉中央港への定期航路の確立では、同社は和歌山県と連携し、和歌山市近隣企業や運送会社と協力し2022年6月に試験輸送を実施し成功。その結果、2022年10月8日から毎週土曜日の定期航路として就航が実現した。

【参照ページ】和歌山下津港RORO船 定期航路化による製品安定供給と環境負荷低減の取り組み

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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