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【国際】ブラックロック、2023年エンゲージメント優先事項発表。2022年内容を踏襲

 投資運用世界大手米ブラックロックは3月23日、同社の2023年度の株主総会に先駆け、同年度のエンゲージメント・議決権行使方針をまとめた「投資スチュワードシップ:エンゲージメント優先事項」を発表。2022年の方針を維持することを明らかにした。

 同社は2022年12月、同社の投資先へのエンゲージメント・議決権行使方針「投資スチュワードシップ」の2023年版を発表。その中で、「取締役会の質と実効性」「戦略・パーパス・財務レジリエンス」「価値創出と整合するインセンティブ」「気候変動・自然資本」「人への影響」の5つを優先事項として挙げていた。5つのテーマは2022年と同一で方針を維持したとも言及した。

【参考】【国際】ブラックロック、TNFDに基づく情報開示を企業に推奨。2023年年次方針で発表(2022年12月23日)

 今回の「エンゲージメント優先事項」は、エンゲージメント・議決権行使方針の内容を詳細説明したもの。まず、ブラックロックは、基本的に少数株主の立場のため、投資先企業に命令をする立場にないことを強調した上で、同ドキュメントは、アセットオーナーの長期利益のために、リスクと機会を自主的に考慮することを指し示す役割を果たすと説明した。

 取締役会の質と実効性については、投資先企業の指名委員会に対し、取締役構成や活動が適切か否かを評価することを求めることや、戦略やリスクマネジメント、後継者に関する監督についてエンゲージメントしていくとした。

 戦略・パーパスについては、同社の経験に基づき、株主にとっての財務価値とともに、主要ステークホルダーを効果的に考慮しているパーパス駆動形企業は、長期資本を集めやすくボラティリティも軽減できるレジリエンス力を構築できると指摘。取締役や経営陣がパーパスに基づいた戦略策定や資本配分を実践できているかをみていくとした。

 気候変動・自然資本ついては、昨年に続き、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)や自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)、そして国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)を重要とした。スコープ3算出については開示を求めつつも、複雑さ等の課題があることを踏まえ、必須ではないものの、ベストエフォートを求めた。

 人への影響では、人材開発と人権を挙げた。人材開発では、企業の長期戦略、顧客を含めたバリューチェーン上の需要、株主の財務リターンの2つを内容に応えられるスキルや専門性の獲得が必要とした。

 同社は2022年度には、55カ国・地域で、2,464社に対し、3,693回エンゲージメントを実施している。

【参照ページ】Investment Stewardship Engagement Priorities

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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