
 不動産アセットクラスでのサステナビリティ・パフォーマンス向上に関する国際的な機関投資家イニシアチブ「グローバル・リアル・エステート・エンゲージメント・ネットワーク(GREEN)」は12月、加盟機関が22に到達。運用資産総額も2兆ユーロ(約320兆円)となった。
 GREENは、Investment & Pensions Europe(IPE)が2021年にデンマークのコペンハーゲンで開催した不動産カンファレンスで正式に発足。創設メンバーは、オランダ小売業界職域年金基金Pensioenfonds Detailhandel、オランダ塗装業界職域年金基金Pensionfunds Schilders、企業年金基金のフィリップス年金基金、ネドロイド年金基金、TNO年金基金、Achmea年金基金の6つ。運用資産総額は700億ユーロでスタートした。
 GREENは、不動産セクターに対し2050年カーボンニュートラルを実現させるコミットメントを求める集団的エンゲージメントを展開している。不動産セクターは、世界の二酸化炭素排出量の30%から40%を占めており、排出量削減が重要なセクター。そのため、不動産オーナーやテナントが積極的にアクションを起こすことが重要とみている。
 現在の加盟機関は、シュローダー、APG、Robeco、ニューバーガー・バーマン、MN、ウェリントン・マネジメント等。GRESBとCRREAMもパートナーとして参画している。
 GREENは12月12日、オフィス不動産の空室率が、北米、欧州、アジア太平洋地域で、新型コロナウイルス・パンデミック以前の水準を上回っていることに着目し、他方不足が深刻化している住宅需要に転換していくことを提唱した。同時に、不動産の省エネ改修を政府が支援することで、大幅な二酸化炭素排出量削減が可能とした。学術論文でも、米国105都市の商業地区で、2,431棟のオフィスビルをマンションに転用できるポテンシャルがあると試算されており、これは都心部のオフィス市場全体の約11%にあたる。投資効率としても、マンションに転用することで、実効総収入(EGI)も向上できるという。
【参照ページ】GREEN
    
    
	 
	
    
    
    
        
            
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