食品世界大手ダノンとフランス遠隔医療ソリューション開発レジリエンスは1月9日、がん患者向けの栄養サポートモジュールを共同開発し、レジリエンスのデジタル腫瘍学ソリューションに組み込んだ発表した。がん患者の最大70%が罹患する、がんに伴う栄養不良への対応を支援する。
レジリエンスは、がん患者のモニタリングと治療関連の副作用等の包括管理ツールを開発。同社の遠隔モニタリング医療機器は現在、フランスの保健当局により、全身がん治療を受けている全成人患者向けに使用を認められている。
今回のパートナーシップでは、病気と健康における栄養の役割に関するダノンの専門的知見と、デジタルヘルスケアへの移行を推進するレジリエンスの能力を統合。ダノンの研究者と医療専門家は、査読済みの臨床研究から得られた知見や、がん時の栄養に関する科学文献等を共有した。
総合リサーチ大手イプソスの調査によると、欧州のがん患者の64%が、食欲不振、口の渇き、吐き気等の栄養問題を抱えている。これらの症状は体重減少や栄養不良につながり、治療計画を中断させ、全体的な生活の質、回復、治療に影響を及ぼす。
また患者の83%が栄養を医療に不可欠なテーマとみなしているが、その多くは、食事に問題が生じたり体重が減少したりした場合に、どこにアドバイスを求めればよいのかわからず苦慮していると分析。多くの患者は栄養について自分で調べており、4人に1人の患者が同分野での支援や助言を受けたことがなく、治療中の栄養情報へのアクセスが不規則なことも明らかになった。
【参照ページ】Danone partners with digital oncology company Resilience for better nutritional care for patients with cancer
【画像】Danone
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