
国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)は7月11日、金融機関向けの短期気候シナリオ分析ツールを発行した。ガイダンスを説明したドキュメントと、エクセルファイルで構成されている。
金融機関の間では、長期的な気候変動に関するシナリオ分析は進んできているが、気候変動シナリオが短期的に与える影響が必ずしも明瞭ではないため、短期的な対策が遅れる傾向にある。そこで今回UNEP FIは、短期気候シナリオ分析ツールを開発した。英国立経済社会研究所が開発に協力した。
同ツールは、マクロ経済、移行リスク、物理的リスクの各ショックについて、エクセルベースの可視化ツールで新たなシナリオを作成し、ユーザーが同3種類のショックの組み合わせを検討できるようにしたもの。同レポートは、運用会社、保険会社、銀行、機関投資家向けに作成されている。用途としては、気候リスク報告、自己資本充実度評価プロセス(ICAAP)への気候リスクの統合、今後5年間の事業戦略計画策定、気候ストレステスト・感応度分析、市場・信用リスク評価が想定されている。
【参照ページ】Scenarios for Assessing Climate-Related Risks: New Short-Term Scenario Narratives
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