
米ロッキーマウンテン研究所(RMI)が主導する「持続可能な鉄鋼購入者プラットフォーム(SSBP)」は9月24日、新たにアマゾンとジョンソンコントロールズが加盟したと発表した。加盟企業が合計で7社となった。
SSBPは2023年9月に発足。温室効果ガス排出量がゼロに近い鉄鋼の早期段階の購入量を北米で増やすことをミッションとしており、入札による加盟企業での鉄鋼の共同購入を企画している。共同購入の規模は最大200万t。発足時には、マイクロソフト、Trammell Crow Company、Invenergy、Devele、Nextrackerの5社が加盟。鉄鋼メーカーに対し、ニヤリーゼロエミッションの鉄鋼(「グリーンスチール」とも呼ばれる)に対する需要シグナルを送る。
グリーンスチールへの需要シグナルでは、別途、米国務省と世界経済フォーラム(WEF)が2021年に発足したFirst Movers Coalition(FMC)が同じく2023年9月、国際キャンペーン「ニアゼロ・スティール2030チャレンジ」を開始した。SSBPは、具体的に共同購入制度を整備することで、実効性を担保しようとしている。
【参考】【国際】FMC、「ニアゼロ・スティール2030チャレンジ」開始。鉄鋼メーカーに需要シグナル(2023年10月2日)
SSBPは今回、2社の新規加盟と同時に、提案依頼書(RFP)を公表。2028年までに年間100万tの共同購入プロセスを開始した。RFPには主に3つの要件を設定し、鉄鋼メーカーからの入札を募集する。
- 2028年までに米国への納入可能な量産規模の生産能力を備えた新規または改修プロジェクト
- IEA、FMC、ResponsibleSteelによるゼロエミッションに近い排出量の定義(粗鋼1t当たり温室効果ガス排出量0.4t未満、または鉄鋼1t当たり同0.35t未満)に準拠
- 排出量の訴求を検証するために、透明性の高いライフサイクル排出量を提供(排出量の検証は、将来的に予定されている同業界のブック・アンド・クレーム認証スキームでも活用され、企業は信頼性の高い排出量属性を購入できるようにする)
【参照ページ】Amazon and Johnson Controls Join Major Corporations in Launching Tender to Accelerate Deployment of Near-Zero Emissions Steel
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