
国際有害化学物質NGOのChemSec(国際化学物質事務局)が運営する「有害化学物質に関する投資家イニシアチブ(IIHC)」は10月7日、化学世界大手に対し、PFAS(パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)の対策強化を求める報告書を発表した。
IIHCには現在、60以上の機関投資家が加盟している。加盟機関には、AP1、AP2、AP3、AP4、チューリッヒ保険、SCOR、PGGM、シュローダー、アムンディ、Robeco、コムジェスト、ピクテ、アリアンツ・インベストメント・マネジメント、アクサ・インベストメント・マネージャーズ、AVIVA Investors、BNPパリバ・アセット・マネジメント、クレディ・スイス・アセット・マネジメント、Matthews Asia、りそなアセットマネジメント等。運用資産総額は12兆米ドル(約1,800兆円)。
IIHCの現在のエンゲージメント先は、BASF、バイエル、ダウ、デュポン、3M、ソルベイ、アクゾノーベル、アルケマ、ユミコア、エコラボ、エボニク、ケマーズ、シーカ、ヤラ・インターナショナル、LG化学、南亜プラスチック工業、PPGインダストリーズ、Sherwin-Williamsの他、日本企業のAGCと信越化学工業。また、日本企業の三菱ケミカル・グループ、三井化学、住友化学、旭化成、帝人、東レ、ダイキン工業、日東電工、日本ペイントも潜在的なエンゲージメント先として指定されている。
同レポートは、有害化学物質を基盤とする生産を行い、代替品開発を怠る企業は、短期利益を維持しづらくなっていくと指摘。また有害化学物質のテーマも、金融市場にとてシステミックリスクを引き起こしうると言及した。
そこで同レポートは、化学大手に対し、「透明性向上」「期限を定めたPFAS廃止計画」「代替品開発」の3つを進めていくべきと要請。これら3つを進める化学企業は、将来業界の中で大きな存在感を確立していくと見通した。
【参照ページ】PRESS RELEASE: Hazardous chemicals are toxic to profits, investors warn
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