
国際金属・鉱業評議会(ICMM)、国際銅協会、カナダ鉱業協会(MAC)、ワールド・ゴールド・カウンシルの4者は10月16日、各々の責任ある金属サステナビリティ基準を統合した統合基準案、ガバナンスモデル、保証プロセス、関連する報告およびクレームポリシーの案を公表した。12月16日までパブリックコメントを募集する。4者は、基準を統合する計画を2023年11月に発表していた。
【参考】【国際】ICMM、Copper Mark等4団体、資源採掘サステナビリティ基準の統合に向け協議開始(2023年12月17日)
国際銅協会が運営する銅のサステナビリティ認証「Copper Mark」は現在、銅、ニッケル、亜鉛、モリブデンの4物質を対象としている。カナダ鉱業協会の「Towards Sustainable Mining(TSM)基準」は、あらゆる資源採掘に関する基準として2004年に創設された。ワールド・ゴールド・カウンシルは、金を対象に「責任ある金採掘原則(RGMPs)を運営している。また、ICMMは、「資源採掘原則」を策定し、各業界団体の基準との比較一覧を2020年に発表する等、業界団体の統合に向けた動きを進めていた。
統合基準案では、責任ある採掘慣行に関する幅広いトピックをカバー。24項目で構成されている。各項目は、最低限の業界基準を示した「Foundational Practice」、全ての採掘企業が目指すべき「Good Practice」、ベストプラクティスを示した「Leading Practice 」の3つでレベルが設定されている。
統合基準が完成すると、世界約60カ国で600の事業を展開する100社の鉱山会社で最初に採用される予定。金属と鉱物のバリューチェーン全体にわたって、ESG基準が確立する。
また公表されたガバナンス・モデル案では、今後の基準策定に向け独立機関を創設することを提案。関連する保証プロセス、苦情処理メカニズム、報告・クレーム処理方針の策定や、保証結果等の情報を公開するプラットフォームを提供も所管する予定。
基準の完成までには、2025年にもう一度短いパブリックコメント募集期間を設け、その後に確定する。
【参照ページ】The Consolidated Mining Standard Initiative launches first public consultation
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