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【国際】UNEP、泥炭地ホットスポット2024発行。177カ国に泥炭地保護・再生強化要請

 国連環境計画(UNEP)は11月21日、国連気候変動枠組条約第29回バクー締約国会議(COP29)の場で、世界の泥炭地分析報告書「世界泥炭地ホットスポット・アトラス」の2024年版を公表した。

 重要な炭素貯留として機能している泥炭地(ピートランド)に関しては、国連気候変動枠組条約第22回マラケシュ締約国会議(COP22)で、「世界泥炭地イニシアチブ」が発足。泥炭地の保全、再生、持続可能な管理を改善するため検討を行っている。現在の加盟機関は、UNEP、国連食糧農業機関(FAO)、国際農業開発基金(IFAD)生物多様性条約事務局、EU欧州委員会、欧州宇宙機関(ESA)、英環境・食料・農村地域省、世界資源研究所(WRI)、国際自然保護連合(IUCN)、世界自然保護基金(WWF)、ザ・ネイチャー・コンサーバンシー(TNC)、持続可能なパーム油円卓会議(RSPO)、コンサベーション・インターナショナル(CI)、国際ピートランド協会等。

 今回の報告書によると、国連加盟国193カ国のうち177カ国には泥炭地がある。また、泥炭地は、地球の地表面積の3%から4%しかないにもかかわらず、世界の土壌炭素の最大3分の1を占めている。また、泥炭地は1,000種以上の絶滅の危機に瀕した動植物種の生息地となっている。さらに、泥炭地は水の調節と浄化を助け、地域の生活を支え、火災、旱魃、洪水のリスクを軽減している役割も果たしている。

 しかし、農業、都市化、森林伐採、産業活動によって、泥炭地と、泥炭地が提供する不可欠な生態系サービスは各地で危機にさらされている状況にある。また、劣化した泥炭地は、人間活動に由来する世界の温室効果ガス排出量の4%を排出しているおり、適切な管理も必要な状態。熱帯地方では、農業、畜産業、アブラヤシのプランテーションによる排水で、泥炭地の劣化と地盤沈下が発生。気候変動による永久凍土の融解も、泥炭地が急速に劣化する重要な要因となる。

【参照ページ】Peatlands degrading in 177 countries, putting climate goals at risk

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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