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【国際】IEA、各国政府に重要鉱物リサイクル加速提唱。鉱山投資需要を30%抑制可能

 国際エネルギー機関(IEA)は11月18日、エネルギー移行(トランジション)で需要が増える重要鉱物について、リサイクルを支援する法規制やインフラ整備を各国政府に推奨する報告書を発表した。

 銅、コバルト、ニッケル、リチウム等の需要は、2050年頃までに必要となる供給量は現在の生産量をはるかに上回り、2040年までに約7,800億米ドルの鉱山投資が必要となる。だが、リサイクルの導入が進めば、バージン資源供給の伸びを25%から40%削減でき、鉱山投資額も6,000億米ドルに抑えることができる。

 現状では、リサイクル促進の政策意欲が高まっているにもかかわらず、生産量の伸びがはるかに高いため、リサイクル原料のシェアは減少傾向にある。一方、IEAは今回、電気自動車(EV)が普及が進み、2030年以降に原料の利用可能性が急速に増加するにつれ、適切な政策的インセンティブがあれば、世界中でリサイクルを拡大できる大きな可能性があることを示した。実際に、リサイクルされたバッテリー用金属市場は、10年足らずで11倍にまで増加している。

 過去3年間で、リサイクルに関する30以上の新しい政策措置が各国で導入済み。さらに、既存の政策や発表された政策がすべて実現されれば、重要鉱物のリサイクル市場規模は、2050年までに2,000億米ドル(約30兆円)に達する見通し。リサイクルの拡大は、輸入への依存を減らし、将来の供給ショックや価格変動を緩和するための備蓄を積み上げることで、エネルギー安全保障にプラスの波及効果をもたらす可能性も指摘した。

 中国は、バッテリー原料の前処理と材料回収の世界的なリーダーとなっており、2030年に向けて両分野で70%以上の市場シェアを維持すると予想されている。すでに重要鉱物の精錬で圧倒的な地位を占めている中国は、最近、使用済みバッテリーやその他の材料のリサイクルと再利用に特化した新しい国営企業の設立も発表済み。

【参照ページ】Policy momentum behind critical minerals recycling gathering pace but greater uptake required

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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