
世界経済フォーラム(WEF)は1月15日、「グローバルリスク報告書2025」を発表した。世界経済フォーラムは毎年1月に開催されるWEFの年次会合(通称ダボス会議)のタイミングに合わせてこの「グローバルリスク報告書」を発表しており今回が20回目。
【参考】【国際】世界経済フォーラム、グローバルリスク報告書2024年版発表。気候変動系1位。偽情報も(2024年1月11日)
報告書の作成では、まず世界経済フォーラムの専門家メンバー約900名に対し、アンケート調査「Global Risks Perception Survey(GPRS)」を実施し、その結果をもとに集計を行っている。調査票には、33のリスクが挙げられており、それぞれのリスクについて今後2年と今後10年での負のインパクトについて回答が求められた。
集計と分析は、マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーとチューリッヒ保険グループが担当した。
今後10年間で最も負のインパクトが大きいとされたリスク
- 異常気象
- 生物多様性喪失と生態系崩壊
- 地球システムの危機的変化(ティッピング・ポイント)
- 天然資源枯渇
- 誤情報と偽情報
ランキングでは、例年同様の「異常気象」が最大リスクとなった。2位には、昨年3位だった生態系・生物多様性リスクが入っており、年々順位を上げている。誤報と偽情報リスクが昨年同様5位となり、国内及び国家間の分断を悪化させ、社会の結束や統治に対する持続的な脅威として認識されている。
(出所)WEF
2023年のレポートから掲載されている今後2年という短期的なリスクのアンケート結果も発表。首位から5位までは、誤情報と偽情報、異常気象、国家間の武力紛争、社会の二極化、サイバースパイ活動とサイバー戦争の順。誤報と偽情報が昨年同様1位、紛争、サイバーリスクの増加が2025年のリスクの特徴として挙げられた。特に、2025年における世界的な喫緊のリスクとして、国家間の武力紛争を回答者の23%が挙げた。
(出所)WEF
短期的、長期的な世界の展望に関する調査結果では、世界が安定していると回答した割合は短期的には12%、長期的には8%で、昨年の結果より悪化。国際協力の枠組みに対する圧力が増加し、不平等や社会の二極化等の社会的なリスクのランキングが上昇している。
不正な経済活動、債務負担の増加、戦略的資源の集中等の問題は、国内をさらに不安定にし、政治に対する信頼を損ない、世界的な課題への取り組みをより複雑化させる可能性がある。また、33のリスクすべてで、長期的に深刻度スコアが上昇していた。
(出所)WEF
同報告書では、分断の悪化により地政学的及び経済的な協力関係が変化していく中で、効果的な国際協力の必要性が急激に増加していると報告。しかし、回答者の64%が中規模以上の国家における競争により分断された世界秩序を予測しており、多国間主義は大きな圧力を受けているとした。
それでも、国の指導者に対し、今後10年間は複雑に絡み合うリスクを乗り越え、既存のガバナンス構造の限界に対処する必要性があることを強調。不安定化の悪循環を回避し、信頼の再構築、レジリエンスの強化を行い、各国は対話を優先し、新たな国際協力関係を実現するための条件を整えるべきだと訴えた。
【参照ページ】Global Risks Report 2025: Conflict, Environment and Disinformation Top Threats
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