
日産自動車は5月13日、4月に就任したイヴァン・エスピノーサ社長の下で、新経営再建計画「Re:Nissan」を発表した。米国、日本、中国、欧州、中東、メキシコを主要市場として位置付けつつ、生産体制をスリム化する。
同社は同日、2024年度決算を発表。2024年度は多くの市場で販売競争が激化し、グローバルの販売台数は334万6,000台で前年度からほぼ横ばいにとどまった。2024年度通期の連結売上高は12兆6,332億円、連結営業利益は698億円、売上高営業利益率は0.6%となった。
2024年度通期の営業利益が698億円、自動車事業のフリーキャッシュフローはマイナス2,428億円、同営業損失は2,159億円という厳しい内容となった。さらに、2025年度の業績見通しは、関税による不確実性を踏まえ、未定とした。
Re:Nissanでは、コストを大幅に削減するため、固定費で2,500億円、変動費でも2,500億円を削減。車両生産工場を2027年度までに17工場から10工場に統合し、人員削減の規模も既発表の9,000人からさらに積み増し、2024年度から2027年度にかけて計20,000人の人員削減を断行する。これらにより、2026年度までに自動車事業における営業利益とフリーキャッシュフローの黒字化を目指す。
工場削減では、パワートレイン工場も見直す。また、北九州市で検討してきたLFP(リン酸鉄リチウムイオン)バッテリー新工場の建設も中止する。バッテリー工場では、経済産業省が2024年9月、経済安全保障推進法に基づく「蓄電池の供給確保計画」で557億円の補助金を支給を決めていたが、同日付で認定が取り消された。
【参考】【日本】経産省、「蓄電池の供給確保計画」第3弾認定発表。日産、SUBARU、マツダも(2024年9月8日)
変動費では、車両プラットフォームの数を2035年度までに現在の13から7に減少。さらに、日産はリードモデルの開発期間を37ヶ月、後続モデルの開発期間を30ヶ月へと大幅に短縮する。グローバルでR&Dのリソースも合理化し、平均の労務費単価を20%削減する。
市場戦略では、米国市場では、ハイブリッド車(HV)等の急速に拡大するセグメントへの対応や、日産ブランドとのシナジーを通じたインフィニティブランドの再生を、日本市場では、モデルカバー率の拡大を掲げた。中国では複数の新エネルギー車(NEV)を投入し、市場でのパフォーマンスを強化するとともに、グローバル向けの輸出拠点とも位置づける。欧州ではB/CセグメントのSUVに集中する。
ルノーや三菱自動車とのパートナーシップでは、三菱自動車とは、次期型「日産リーフ」をベースとした北米市場向け新型電気自動車(BEV)や、2025年度に市場投入予定のフィリピン向けの新型バンで協業する。統合交渉が破断となった本田技研工業とは、自動車の知能化・電動化における戦略的パートナーシップを継続する。
三菱自動車には、5月7日、鴻海精密工業(Foxconn)傘下の電気自動車(EV)開発・鴻華先進科技(Foxtron Vehicle Technologies)との間でOEM供給契約を締結したことを発表している。Fxtronが開発したEVを三菱自動車ブランドで主にオーストラリア、ニュージーランド向けに販売する。生産は、台湾の裕隆汽車製造(Yulon Motor)が担当。2026年後半に販売開始する予定。
【参照ページ】日産自動車、経営再建計画 Re:Nissanを発表
【参照ページ】三菱自動車、Foxtronと電気自動車のOEM供給について覚書を締結
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