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【国際】アセットオーナー、気候変動重視を堅持。「ESG」用語には固執せず。米国離れも

 金融情報世界大手米モーニングスターは6月4日、アセットオーナーを対象とした動向調査結果の2025年版を公表した。市場の騰落や地政学的な不確実性の中でも、アセットオーナーは長期的視点を堅持していることがわかった。

 今回のインタビュー調査は、北米、欧州、アジア太平洋地域の25社が対象。多くが4月に実施された。足元の課題について、地政学リスクにより投資資産配分のレビューが進められていることや、米欧を中心に進む規制の揺り戻しについては意見がわかれた。また、「ESG」という用語には固執せず、サステナブル投資や責任投資という用語に柔軟にシフトしている傾向もあった。

 まず、地政学的な影響では、米国重視から地理的分散へと戦略のシフトを意識する声が増えていた。また、新興市場を検討する動きや、非上場市場を戦略的投資分野として認識する動きも出ていた。

 規制の揺り戻しでは、米トランプ政権による政策転換やEUの「オムニバス法案」を踏まえ、アセットオーナーとしては規制の一貫性と明確さを求める声が多かった。また、企業に対する情報開示ルールの後退は、アセットオーナーとして投資判断のためのデータ不足につながるおそれがあると懸念。その一方で、「過度な官僚主義を回避し、明確で実践的な制度設計につながるなら、簡素化も悪くない」と前向きな評価もあった。

 「ESG」用語に関しては、過度な単純化やグリーンウォッシング(見せかけの環境配慮)への懸念、そしてマーケティング上のバズワード的に活用される側面もあったことを批判的に捉える向きもあった。また、環境(E)ファクターについては、物理的リスクモデルや、自然資本・生物多様性等の包括的で迅速なデータを求める声も多かった。社会(S)とガバナンス(G)の両ファクターについては、区分けが難しく一体的に扱うアセットオーナーもいた。ESG評価機関のデータに関しては、あくまで参考指標であり、アセットオーナーとしてはむしろ個別のデータに着目している様子もみられた。

 また気候変動ファクターについては、引き続き重大とみなされていることも確認された。アセットオーナーの視点は、ネットゼロ目標から、実践的な削減行動に徐々に映ってきており、アセットクラス毎のアプローチの差別化や、非上場市場での積極的な企業エンゲージメント等の新たな戦略にも関心が高まっていた。グラスゴー金融同盟(GFANZ)からの脱退がありつつも、アセットオーナーはエンゲージメントやスチュワードシップをより重視し、移行ギャップの解消に向け、外部委託先運用会社やGP(ジェネラル・パートナー)との連携、業界連合や政策提言も進められていた。

【参照ページ】Voice of the Asset Owner Survey 2025 Qualitative Insights

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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