
世界経済フォーラム(WEF)の理事会は8月15日、4月に辞任したクラウス・シュワブ前会長・創設者に対する内部告発の包括調査を完了したと発表。不正行為の事実は一切確認できなかったと結論付けた。
クラウス・シュワブ前会長は、1971年に世界経済フォーラムを創設し、現在87歳。4月上旬にシュワブ氏が資金を私的に流用しているとの匿名の内部告発が理事会に寄せられていた。その直後、シュワブ氏は理由を明かさないまま会長職を辞任。理事会は全会一致で、副会長のペーター・ブラベック=レットマテ氏を会長代行に任命していた。
今回理事会は、独立性のある外部の法律事務所に調査を委託し、詳細かつ事実に基づいた公平なプロセスを確保したと強調。不正の事実は確認されなかったとした。さらに、調査完了前にシュワブ氏に対する公の批判が向けられ、妻のヒルデ・シュワブ氏を含め不当な圧力がかかったことに遺憾の意を表明した。また、従業員の一部からは、自身の待遇に不満を抱えているとの意見を表明したケースがあったことも表明。組織運営を改善していくことも示唆した。
WEFの理事会は今回、調査完了に伴い、ペーター・ブラベック=レットマテ会長代行が辞任し、代わって、ロシュ・ホールディングス副会長のアンドレ・ホフマン氏と、ブラックロック会長のラリー・フィンク氏を世界経済フォーラムの暫定共同会長に選任した。
両氏は、暫定共同会長になったことを機に声明を発表。「世界はかつてないほど分断され、複雑化しているが、ビジネス、政府、市民社会を結ぶプラットフォームの必要性はかつてないほど高まっている。フォーラムは、信頼関係を育み、共通の目標を見出し、対話を実行に移す、協力のためのユニークな触媒としての役割を果たすことができると信じている」「私たちは、引き続き楽観的な見方を維持している。フォーラムには、繁栄を生み出すだけでなく、その繁栄をより広く分配する形で国際協力を推進する機会がある。この新たなビジョンは、開かれた市場と各国の優先課題の両方を推進し、同時に、世界中の労働者とステークホルダーの利益を促進するものとなる」と語った。
一方、世界経済フォーラムに対しては、国際協調を実現しようとする姿勢から、保守層から「グローバリスト」として批判の対象となっている。
【参照ページ】News Release
【参照ページ】Statement from Larry Fink and André Hoffmann, Interim Co-Chairs of the World Economic Forum
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