
住友金属鉱山は9月11日、愛媛県西条市の東予工場と愛媛県新居浜市のニッケル工場で建設していた国内初の商業規模車載リチウムイオンバッテリー・リサイクルプラントを竣工した。原料処理能力はリチウムイオンバッテリーセル換算で年間約1万t。
同プラントでは、使用済みの車載用バッテリー等からニッケル、コバルト、リチウム、銅を回収し、再資源化する。使用済み電池を無害化・破砕・選別して得られる濃縮物(ブラックマス)を原料として、東予工場内の乾式工程とニッケル工場内の湿式工程、関東電化工業の高純度リチウムリサイクル工程を組み合わせた。不純物を多く含む原料も効率的に処理できる点が大きな特徴。
同社は、使用済みリチウムイオンバッテリーとその製造過程で発生する中間物に含まれる金属を電池材料として再資源化する「電池to電池」リサイクルの実用化を進め、2022年には関東電化工業との共同開発により、両社のプロセスを組み合わせることで銅、ニッケル、コバルト、リチウムを回収・再資源化するリサイクル技術を確立している。今回のプラントは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「グリーンイノベーション基金事業」の支援を受け、2024年に建設を開始していた。
同プラントでは回収されたニッケルとコバルトは、高純度のニッケル・コバルト混合液として愛媛県新居浜市の磯浦工場に運ばれ、リサイクル金属を含むバッテリー正極材の原料として再利用される。リサイクル・サプライチェーンでは、エムエム建材、オオノ開發、山陽レック、東邦亜鉛、DOWAエコシステム、豊通マテリアル、日本磁力選鉱、日本リサイクルセンター、松田産業ともパートナーシップ協定を締結している。
同社は、今回竣工したプラントのリサイクル工程を経て、再びバッテリー材料となる「電池to電池」水平リサイクルの実現を目指す。
【参照ページ】電池リサイクルプラントの竣工記念式典を開催 ニッケルやコバルトなどレアメタルの再資源化を推進
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