
カナダのブリティッシュコロンビア大学(UBC)の研究チームは5月13日、電気化学プロセスを活用し、従来比で投入エネルギーを70%、二酸化炭素排出量を98%削減できるセメント製造手法を開発したと発表した。研究成果は、米化学会(ACS)の学術誌「ACS Energy Letters」に掲載された。
従来製法のセメントは、炭酸カルシウムを含む石灰石とシリカ含有鉱物を2段階で1,450℃超まで加熱する必要があり、大量のエネルギーを消費する。さらに、石灰石が分解される過程で副産物として二酸化炭素が発生する。
同研究チームは、石灰石とシリカをセメント前駆体に変換する化学反応に電気を用いることで、反応温度を60℃まで低下させた。その後、生成物を650℃のキルンで処理し、大型構造物で用いられることの多いビーライトを生成した。これにより、従来製法と比べて必要な熱エネルギーを70%削減することに成功した。
さらに、石灰石の代わりにリサイクル廃セメントを原料として用いる実証も実施。その結果、新手法による二酸化炭素排出量はセメント1t当たり20kgとなり、従来製法の同800kgと比べ98%削減した。また電気化学反応で生成される水素を燃焼させることで、セメント製造の第2段階に必要な熱エネルギーを供給でき、化石燃料を代替できる可能性があるとも説明している。
【参照ページ】Electricity could produce cement with almost no carbon footprint
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