
三菱重工業は8月26日、中小型二酸化炭素回収装置「CO2MPACT(コンパクト)」シリーズの「CO2MPACTフルモジュール」に、大型化した新モデルを投入したと発表した。従来は年間最大7万tだった炭素回収量を、年間45万tクラスまで拡大できるようにした。
同社は、1990年に関西電力と共同で、高性能なアミン吸収液「KS-1」と二酸化炭素回収プロセス「KM CDR Process」を開発。KS-1は一般的なアミン吸収液(MEA)に比べ、エネルギー消費量が大幅に少ないのが特長。さらに2021年には、再び関西電力と共同で新型吸収液「KS-21」とKS-21を採用した最新鋭の回収プロセス「Advanced KM CDR Process」を開発し、世界最大級の実験施設ノルウェー・モングスタッド二酸化炭素回収技術センター(TCM)での実証試験を経て商用化を完了している。Advanced KM CDR Processは、吸収液消費量や揮発性を抑え、従来の発電や化学プラントに加え、バイオマス、液化天然ガス(LNG)液化プラント、製鉄・セメント工場、ごみ焼却施設等でも活用できるようになっている。
今回発表した新モデルは、従来の標準設計思想を踏襲しつつ、幅広い二酸化炭素濃度の排ガス源に対応できるよう設計。標準設計の採用等により、工期、コスト、機器配置等を事前に検討する期間を短縮できる。
また、装置全体に占めるモジュール比率を90%以上に拡大。従来のプラント建設で大きな割合を占めていた現地作業の効率化と省力化を進め、従来工法比で納期を6カ月から12カ月程度短縮できる。モジュールのサイズはトレーラーでの公道輸送や鉄道輸送が可能なものになっている。
同社は、これまで二酸化炭素回収装置を18期納入している。第1号は1999年のマレーシアで、その後は南アジアや中東にも拡大。2022年以降では、2022年に日本とロシアで1カ所ずつ、2023年に日本に1カ所、2024年にバングラデシュとイタリアで1カ所ずつ設置された。同社によると、商用二酸化炭素回収プラントにおける排ガスからの二酸化炭素回収設備容量ベースで同社が世界トップシェア。
【参照ページ】中小型CO₂回収装置「CO₂MPACT フルモジュール」にニューモデルを投入 CO₂回収量を拡大して、より幅広い顧客ニーズに対応
【画像】三菱重工業
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