
IT世界大手アルファベット子会社のDeepMind Technologiesは5月8日、英Isomorphic Labsと共同開発した生命科学分野のAI予測モデル「AlphaFold 3」を発表した。
同社は2020年に前身版の「AlphaFold 2」を発表。タンパク質構造予測で飛躍的なモデルを開発し、すでに世界中の研究者数百万人がAlphaFold 2を活用している。実際に、マラリアワクチン、がん治療、酵素設計等の分野で新たな発見を導いている。
AlphaFold 3は、タンパク質構造を越え、広範な生体分子レベルでの予測を行うモデル。生体分子構造と分子間の相互作用を高い精度で予測することができる。タンパク質と他の分子との相互作用では、既存の予測手法と比較して少なくとも50%の改善が見られ、重要な相互作用カテゴリーについては予測精度が2倍になったものもあった。特に創薬研究の加速が期待されている。予測モデルは同日、学術誌「Nature」に論文として掲載された。
AlphaFold 3も、同社が提供する研究支援ツール「AlphaFold Server」を通じ、大部分の機能を無料で利用することができる。共同開発社のIsomorphic Labsは、すでに製薬会社と協力し、実際の創薬課題にAlphaFold 3を適用する試みを開始済み。
【参照ページ】AlphaFold 3 predicts the structure and interactions of all of life’s molecules
【画像】DeepMind Technologies
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