
厚生労働省は1月29日、警察庁の自殺統計に基づく自殺者数の推移統計の2025年暫定値データを公表した。2022年と2023年に上昇した自殺者数が再び減少傾向に戻ったが、小中高生の自殺者数が増加傾向にあることが課題となっている。
2025年の年間の自殺者数は19,097人で、前年比6%減となった。毎月の統計でも過去5年間でもっと低い傾向となり、全体として自殺者数が減少してきているといえる。健康問題や勤務問題を要因とするものの減少傾向にある一方、生活苦、多重債務、事業不振等の経済・生活問題を要因とするものが増加傾向にある。
(出所)厚生労働省
自殺者減少の背景には、自殺に関する報道での改善が進んできたことも要因と言え、同省は自殺報道が増えた新型コロナウイルス・パンデミック下の2022年から頻繁に報道機関に対し「自殺に関する報道にあたってのお願い」「著名人の自殺に関する報道にあたってのお願い」を発出。特に「模倣自殺」を誘発することを抑止するため、「WHO自殺報道ガイドライン」を踏まえた報道を要請していいる。
「WHO自殺報道ガイドライン」では、「自殺の手段を描写しない」「場所に関する名称や詳細な情報を伝えない」「見出しにセンセーショナルな言葉を使わない」「自殺関連の写真、ビデオ映像などを使用しない」等が掲げられている。また、厚生労働省のガイドラインでは、報道の際は、「こころのオンライン避難所」等の相談窓口に関する情報も合わせて紹介することを呼びかけている。
一方、小中高生の自殺者数は、少子化にもかかわらず、20年前と比較すると約2倍に増えてきており、2025年の暫定値では、高校生352人、中学生170人、小学生10人となった。男女比に大きな差はないが、女子学生の自殺者数が特に増加傾向にある。小中高生に限定した原因・動機のデータは開示されていない。小中高生に対する相談窓口アクセスを強化する必要があるようにも感じる。
(出所)厚生労働省
【参照ページ】警察庁の自殺統計に基づく自殺者数の推移等
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