再生可能エネルギーを世界規模で普及促進するための国際機関である国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は6月15日、再生可能エネルギー発電コストの大幅な削減可能性を示した報告書「The Power to Change: Solar and Wind Cost Reduction Potential to 2025」を発表した。国際再生可能エネルギー機関は、2011年に発足し、本部はアラブ首長国連邦のアブダビ。2016年3月現在で、加盟国数は144ヶ国とEU。日本も加盟国であり、2017年3月までは理事国(全21ヶ国)も務める。
(出所)The Power to Change: Solar and Wind Cost Reduction Potential to 2025
報告書の中では、2025年までに、太陽光発電電力価格は59%、洋上風力は35%、陸上風力は26%、集中型太陽熱発電は43%、削減が可能だと発表。2025年には、世界の太陽光、陸上風力発電による電力の世界平均コストはkWhあたり5から6セントまで低減すると見積もった。現在、火力発電や原子力発電のkWh価格は10セント強。6セントにまで低減すれば、再生可能エネルギーの発電コストは従来型発電よりも安くなることになる。
2009年以降、太陽光発電パネルと風力タービンの価格は、それぞれ80%、30%から40%低減してきている。今後、累計設備容量が倍になるごとに、技術革新やスケールメリットで、さらに太陽光発電パネル価格は20%、風力タービンの価格は12%下がると見られる。報告書では、価格低減には、導入コスト、技術革新、運用コスト、品質管理マネジメントの分野での発展に依拠することから、これらの分野でのコスト削減に政策決定者は重点を置くべきだと提言した。
【参照ページ】Average Costs for Solar and Wind Electricity Could Fall 59% by 2025
【機関サイト】IRENA
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