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【中国】政府、プラスチック製品禁止発表。2025年までにEU並の規制。日本は中国に先越される

 中国国家発展改革委員会は1月16日、2025年までに中国全土でプラスチック汚染を低減するための新たな計画を発表した。使い捨てビニール袋、使い捨てプラスチック食器等の使用も禁止し、EU並の禁止規制を導入する。

 今回の計画では、2020年までに一部の都市部で先行導入し、2022年までにプラスチック使用料を大幅に削減するとともに、プラスチックごみをリサイクルした再生素材や代替素材の大幅に進めるというもの。プラスチックごみのリサイクルでは、エネルギー回収も視野に入れる。2025年までに、プラスチック製品の生産、流通、消費、回収まで一連の管理制度を導入する。

 また今回の計画では禁止される製品も明らかにされた。具体的には、厚さ0.025mm未満のビニール袋、厚さ0.025mm未満の農業用マルチング(土に被せるビニールシート)は生産と消費が禁止される。医療用廃棄物から再生したプラスチック製品も禁止される。プラスチック廃棄物輸入も禁止するとしたが、こちらはすでに実施済み。また、プラスチック製食器、プラスチック製綿棒の柄は生産と消費が禁止、マイクロビーズ入り日用品も同年までに消費が禁止される。

 禁止の時期についても具体的に定めた。まず、使い捨てビニール袋については、2020年末までに、直轄市と省級市では、デパート、スーパーマーケット、ドラッグストア、書店、飲食店、屋台等で生分解性でないビニール袋の使用を禁止するリストを作成し、商業市場でも使用を制限する。2022年末までには、地級市以上と沿岸の県レベルの区部に対象を拡大。2025年までには、前述の地区では商業市場でも使用を禁止する。

 使い捨てプラスチック製食器については、2020年末までに全国のレストラン企業では生分解性でないプラスチック素材の食器利用を禁止。地級市以上の区部及び観光地の小規模運営レストランでも同様に禁止される。2022年末までに、県の区部及び観光地の小規模運営レストランにも対象を拡大。2025年までに地級市以上の屋台でも消費量を原単位で30%削減するとした。

 ホテルでは、2022年までに全国の高級ホテルでは使い捨てプラスチック製品の使用を禁止。自動販売機を設置してもいいが、補充型の飲料販売サービスの提供も求める。2025年までに全ホテル、全民宿に対象を拡大する。

 プラスチック製の郵便パックも、2022年までに北京市、上海市、江蘇省、浙江省、福建省、広東省等の省及び市で生分解性でないプラスチック素材の包装や同素材の網袋を禁止。また生分解性でないプラスチック素材のテープの使用量も削減させる。2025年までに全国の郵便局に適用を拡大する。

 代替素材の活用では、デパート、スーパーマーケット、ドラッグストア、書店等で、布製や紙製の買物袋を促進するとともに、自動の袋詰機の設置を奨励する。生鮮食用のラップでも生分解性プラスチックを促進する。商業市場では、袋の共同購買を導入する。屋台での持ち帰り食品では、安全性が担保された藁などの素材を活用した生分解包装への代替を推進していく。

 広大な中国で、どこまで徹底できるかに注目が集まる。

【参照ページ】国家发展改革委 生态环境部关于进一步加强塑料污染治理的意见

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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