
消費財世界大手英蘭ユニリーバは6月11日、1930年の設立以来続いてきた、英ロンドンのユニリーバPLCとオランダ・ロッテルダムのユニリーバNVという二元上場会社による所有形態を廃止し、英国法人に統合する計画を明らかにした。
ユニリーバは創業の経緯から、法人が英国法人とオランダ法人に分かれて上場している「二元上場企業」体制となっており、両社の経営陣を同じ者が務めることで一体的な企業経営を実現してきた。
法的な構造を統合することで、株式ベースの買収や合併など、ポートフォリオの進化に対する戦略的な柔軟性が向上し、すべての株主の1株当たりの平等な投票の基礎を、初めて構築できるとしている。また、アムステルダム、ロンドン、ニューヨークの証券取引所におけるユニリーバグループの存在感を維持しながら、時価総額、株式クラス、そしてグローバルな流動性を実現できるとした。
所有形態の統合は、英ユニリーバPLCと蘭ユニリーバNVの間で、親会社の垣根を超えた分割を通じて実装される。蘭ユニリーバNVの株主は、保有する蘭ユニリーバNVの1株に対し、新しく単一の親会社となる英ユニリーバPLCの1株と交換する。事業拠点や雇用、アムステルダム、ロンドン、ニューヨークの証券取引所におけるユニリーバの株の取り扱いなどには変更はない。
ユニリーバは、過去20年間にわたって2つの会社が所有するという二元上場会社の構造を定期的に見直してきた。2018年には、当時のポール・ポールマンCEOが、ロッテルダムの一本化する提案を株主総会にかけようとしていたところ、英国の株主から激しい反発にあい、本社移転を決行すれば株式を売却すると圧力をかけられていた。今回、ロンドンに一本化した背景には、その影響が大きいとみられる。また、このタイミングでの統合の背景には、新型コロナウイルス・パンデミックによるビジネス環境の変化に対応する意図もある。
二元上場会社では、オランダと英国の法人に分かれていたロイヤル・ダッチ・シェルが2005年に英国法人に統合。英国とカナダの法人に分かれていたトムソン・ロイターが2009年にカナダ法人に統合。二元上場会社形態を解消する企業が増えてきている。引き続き二元上場会社形態にあるのは、BHP、リオ・ティント、カーニバル等。
【参照ページ】Unification of Unilever's legal structure
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