電気電子世界大手韓国サムスン電子は8月10日、同社の米国にある全拠点で、再生可能エネルギー電力への100%転換を達成したと発表した。同社は、同国46州に拠点があり、カリフォルニア州、ニュージャージー州、サウスカロライナ州、テキサス州には主要子会社も置いている。
同社は7月、国際環境NGOグリーンピースから気候変動対応状況について酷評され、再生可能エネルギーへの転換計画はあるが、目標年が不明瞭もしくは遅すぎると指摘を受けていた。同社は2018年6月、2020年までに米国、欧州、中国での100%再生可能エネルギー転換を発表しており、1年遅れての米国での達成となった。
【参考】【韓国】グリーンピース、10大企業グループの気候変動対策ランキング発表。C+が2社(2021年8月9日)
今回同社は、再生可能エネルギーを風力発電、太陽光発電、バイオマス発電を電力購入で調達。発電では2019年、サムスン電子のテキサス州オースティン工場に、設備容量75MWの風力発電設備を設置。加えてカリフォルニア州サンノゼの同社米国本社では、屋上太陽光発電パネルも敷設した。
電力購入では、再生可能エネルギー小売市場推進の米NGOのCenter for Resource Solution(CRS)提供の再生可能エネルギー証書(REC)「Green-e」取得電力を購入。2019年には、米環境保護庁(EPA)の自主的に再生可能エネルギー市場の成長促進に寄与した企業を表彰する「グリーンパワー・リーダーシップ」も受賞した。
また同社は、次世代型冷蔵庫でEPAの「高効率・先端製品賞」を2020年と2021年に受賞したことも強調。EPAとは、テナントの省エネプログラム「エネルギースター・テナントスペース」の策定でも協働している。
さらに同社は、再生可能エネルギー推進のイニシアチブ「再生可能エネルギー購入者連合(REBA)」にも加盟。米国での再生可能エネルギー発電の設備容量拡大を進めている。
【参考】【アメリカ】グーグル、フェイスブック、ウォルマート、GM等、再生可能エネルギー購入者連合REBA結成 (2019年4月1日)
【参照ページ】Winds of Change: We Purchase 100% Renewable Energy in the US
【参照ページ】Samsung Electronics to Expand Use of Renewable Energy
【参照ページ】ENERGY STAR Tenant Space
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