米国のマクドナルドは3月4日、抗生物質を使用していない鶏肉のみを調達する、rbSTと呼ばれる人工成長ホルモンが投与されていない牛の低脂肪ホワイトミルクと無脂肪チョコレートミルクを提供するなど、原材調達に関する新たな方針を発表した。
今回の方針は同社が先日公表した"Global Vision for Antimicrobial Stewardship in Food Animals"というグローバルビジョンに沿って打ち出されたもので、マクドナルドはこれまでも鶏肉の調達において抗生物質の使用を最小限に抑えるよう農家と協働して取り組んできた。
米国マクドナルドの社長を務めるMike Andres氏は「我々のお客様は農場から店舗までの全ての工程において安心して食べられる食べ物を求めており、今回の動きはそうしたお客様の期待によりしっかりと応えていくための一歩となる」と語った。
今後2年以内に、米国内にある約14,000店のマクドナルドで提供される全ての鶏肉が、この新たな抗生物質禁止方針を遵守する米国内の農家から調達されることになる。さらに、同社は今年の後半から人口成長ホルモンrbSTを使用した牛から得た低脂肪ホワイトミルクと無脂肪チョコレートミルクの使用も中止する。
マクドナルド北米サプライチェーン担当副社長を務めるMarion Gross氏は「rbSTを投与された牛とそうでない牛との間では有意な差は見られなかったものの、我々はお客様にとってはこれが重要なことだと理解している」と語った。
この新たな調達方針に加え、マクドナルドは持続可能な牛肉調達に関するイニシアチブ、U.S. Roundtable on Sustainable Beefの設立メンバーとして公表されたばかりだ。消費者の健康志向や食の安全に対する意識が高まるなか、同社がどこまで顧客に「信頼」を提供できるのか、同社の業績回復の鍵は責任ある原料調達と透明性にかかっている。
【参照リリース】McDonald's USA Announces New Antibiotics Policy and Menu Sourcing Initiatives
【企業サイト】McDonalds
(※写真提供:Radu Bercan / Shutterstock.com)
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