インドIT大手インフォシスは5月2日、今後2年間で米国で1万人の雇用を増やす計画を発表した。インフォシスは、欧米企業からIT関連業務を受託する形で急成長を遂げており、現在世界で20万人を雇用している。一方米国トランプ政権は目下、IT受託企業が米国国民の職を奪っていると強く批判しており、インフォシスは米国内での雇用を増やすことを表明することで、批判をかわそうとしている。
インフォシスは今後、米国内に、人工知能、機械学習、ユーザーエクスペリエンス、最先端デジタル技術、クラウド、ビッグデータなどの分野の技術開発センターを4ヶ所設置する。最初のセンターは今年8月にインディアナ州で開設される予定で、同センターで2021年までに2,000人を雇用する。
同社は発表の中で、過去3年間でシリコンバレーでのイノベーションセンター開設に注力してきたことや、2015年から同社の米国財団を通じて生徒約13万人、生徒約2,500人に対してIT教育を実施してきたことなどもアピール。米国での雇用環境の改善に努めて来ていると理解を求めている。
インフォシスが米国内での雇用を増強する中で懸念されるのは、人件費の高騰だ。これまでインフォシスは、インドという人件費メリットを活かし、欧米から仕事を取ってきていたが、米国内での事業遂行は人件費が上昇し、競争力が下がりかねない。インフォシスはこの点について、顧客である米国の金融機関、製造業、小売企業、エネルギー企業と近い場所でシステム開発を進めることで、今まで以上に的確に需要を掴めるというメリットを強調した。
【参照ページ】Infosys to Hire 10,000 American Workers Over the Next Two Years and Establish Four Technology and Innovation Hubs in the United States
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