米資産運用大手Federated Investorsは4月13日、ESG投資運用世界大手英ハーミーズ・インベストメント・マネジメントを運営するハーミーズ・ファンド・マネジャーズを買収したと発表した。既存株主のBT Pension Scheme(BTPS)からハーミーズ・ファンド・マネジャーズ株式の60%を2億46万ポンド(約310億円)で獲得した。すでにFederated InvestorsとBTPSの取締役会で採択されており、現在、英国、シンガポール等の規制当局からの承認待ちの状態。買収手続きは2018年後半に完了する予定。
ハーミーズ・ファンド・マネジャーズは、1983年に英通信大手BTの年金基金BTPSが中心となって設立。株式、債券、不動産、インフラ、プライベートエクイティ等のマルチアセットでアクティブ運用を実施。アセットオーナー世界約550機関から資産運用を受託している。また、傘下のHermes Equity Ownership Services(ハーミーズEOS)は、エンゲージメント代行企業として2004年に設立。現在合計約4,537億米ドルの機関投資家にアドバイスを提供している。
Federated Investorsは今回の買収により、ハーミーズの主要市場英国や欧州、アジア太平洋地域での同社の事業基盤拡大を見込む。両者を合わせた運用資産総額は4,422億米ドルとなる。買収後もハーミーズの本社はロンドンに置かれ、現在の取締役は継続。ハーミーズの取締役会議長は社外取締役の取締役会長が務め、取締役はFederated Investors、BTPS、ハーミーズ幹部と2名の社外取締役で構成する。
買収資金は、現金と回転信用枠(リボルビング・クレジット)で調達。Federated Investorsが大株主となったものの、BTPSも依然として株式29.5%を保有。残りの10.5%は複数の同社幹部が保有している。契約では、Federated InvestorsとBTPSの間で買収後3年から6年の間に、追加の株式売買も可能となっている。
M&Aでの財務アドバイザー(FA)は、Federated Investors側はシティグループ・グローバル・マーケッツとバークレイズが、BTPS側はPwCとAllen and Overy、ハーミーズ側はFenchurch Advisory Partners LLPが務めた。
【参照ページ】Federated Investors, Inc. to Acquire Majority Interest in London-based integrated ESG Manager Hermes Investment Management from BT Pension Scheme
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