信用格付世界大手米S&Pグローバル・レーティングは10月7日、プラスチック・サイクルに関する市場動向をまとめたレポートを発表した。バージン・プラスチックの市場在庫等によりバージン・プラスチックの価格減少し、再生プラスチックの価格よりも下回る事態が発生しているが、それでもEUの政策動向や大手企業の動向により、再生プラスチック市場は今後も活況になるとの見方を示した。
EUが、プラスチック製容器・包装に対し、再生プラスチック素材の使用を義務化するEU法を制定し、欧州を中心に再生プラスチックの需要が高まっている。バージン・プラスチックが市場動向の影響を受け、近年価格が急落する中、再生プラスチック素材は需要は増加しており価格は安定的となっている。その結果、最近ではバージン・プラスチックの方が安くなっている。
この状況について、市場の中では、再生プラスチック素材の競争力が下がっていくことを懸念する声もあるが、S&Pグローバル・レーティングは、大手企業は短期的な価格動向だけでは、再生プラスチックから再びバージン・プラスチックへと戻すことはないと見立てた。最近、バージン・プラスチックメーカーも、積極的にプラスチックリサイクル設備を導入する動きもあり、再生プラスチックの市場は明るいとした。
また、プラスチック・リサイクルへの配慮が高まる中、リサイクルの難易度が高い色付きペットボトルの使用は減ると予測した。
【参照ページ】Plastics recycling
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