世界銀行の市場メカニズム実施基金(PMI)は12月8日、各国でのカーボンプライシング(炭素価格制度)導入を支援するためのプログラムを2020年7月に開始すると発表した。カーボンプライシングは、気候変動緩和のための二酸化炭素排出量削減のための有効施策として期待されている分野。
PMIは、発展途上国政府向けにカーボンプライシング設計のキャパシティビルディングのための基金で、前身の市場メカニズム準備基金(PMR)が2019年に終了し、実施段階フェーズとして設置される。PMRは2011年に発足し、世界の二酸化炭素排出量の46%を占める23ヵ国に支援を実施してきた。その中には、中国、ヨルダン、カザフスタン、コロンビア等すでにカーボンプライシング制度を導入した国も少なくない。現在もインドネシア、タイ、トルコ、ベトナムに対する支援を実施している。
PMIは、基金規模は10年間で2.5億米ドル(約280億円)を想定。世界銀行に加盟している195ヵ国のうち、PMIに対し、カーボンプライシングの導入を検討しているとしたのは96ヵ国。世界で半数以上の国が、新たにカーボンプライシングの導入を検討していることになる。PMIは、そのうち30ヵ国のカーボンプライシング制度の導入と運用を支援する。
【参照ページ】Partnership for Market Implementation
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